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薄桜鬼×銀魂1
神音という男

神音さんを初めとする零番組の方々は、【異色】なんて言葉で片付けられる程度ではなかった。

【規格外】

こちらの言葉の方が彼らの本質を表していると思う。


「全く、情けないナ。全員でかかって俺に傷1つ付けられないなんて。お前ら戦場じゃ、すぐに死んじゃうヨ」

「いや、だんちょーが強すぎるだけだと思う!!」

「ま、せいぜいお前らは俺のアホ毛でも守れればいいや」

「そこまできたら自分で守ってくれよ!?」


番傘をさし、涼しげな表情を浮かべた神音さんは、地面に倒れ込んでいた1人1人に手を差し伸べて起き上がらせる。

しかし、地面には巨大な陥没が見られ、

木は根からぼきりと折れ、

地面に倒れ込んでいる方々はみんな、どこかしら怪我をしているという悲惨な光景だったので、思わず顔が引きつってしまった。

この"死闘"とも呼べるくらいの出来事を彼らは稽古と呼ぶらしい。

「あ、庭・・どうしよ。土方さんにどやされちゃうナ」

「・・みなさん、手当てをしましょう!このままでは体内に病原菌が入ってしまいますっ!!」

思わず、神音さんにそう言うと、彼はぽかんとした顔をした。

「舐めてたら治るって」

「〜〜〜!!手当を!しなきゃ!だめですっ!!」

私の勢いに、絶対神音さん少し、いや、かなり引いてたと思うけれど、この際関係ない。

皆さんの怪我の方が大切だ。
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「・・千鶴ちゃん、すごいと思ってたけど神音君の手当をするなんて想像以上だね」

「第一声がそれですか!!」

神音さんの手当てをしているとき、沖田さんが遊びに来た。

「あれ、総司君。お仕事は?」

「ん?何のこと」

「サボタージュしてきたの、かっこいい」

「でも、代わりにこれを持ってきたよ」

「さすが過ぎる。天才かヨ」

神音さんは、たまによくわからない言葉を使うことがある。

今の"さぼたあじゅ"というのもそうだ。

"やと"、"はるさめ"、"だんちょう"、"あまんと"・・

神音さんだけではない。

零番組の方々もよくわからない言葉を使う。

それでも、なんだかんだ言っていい人達だと言うことは、日々の生活で実感していた。



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あきゅろす。
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