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薄桜鬼×銀魂1
錫杖の音

「こいつは接近戦に弱いッ!このまま押し切るぞッ!!」

「わかってらァ!」

原田と新八、平助がミミの退路をふさぎ、斎藤と総司、そして俺が斬り込んでいく。

たった1人の少女に俺たち大人が本気で抑える。

なんとも心苦しい状況だが、これ以上屯所に被害を出すわけにはいかない。

「そろそろ、大人しくしやがれ!!」

「ぐっ・・!!」

数の利を活かしてどんどんミミを追い込んでいった。

「・・おにーさんたちも、そこそこ強いんだね・・」

「ミミちゃんもそろそろいい子にならないと、鬼が雷おとしちゃうよ?」

俺たち幹部連中相手にまだへばらないところから、さすが神音の仲間というところか。

だが、押さえられないほどではない。

「お前んとこの"団長"には何度も世話になったからなァ」

「・・ッ!」

神音がここに来てから、何度も対峙した。

あいつが戦うときの癖も大体は把握している。

おそらくミミも、あいつに戦い方を教わったのだろう。

手や足が出る速さも、一撃の重みもまだまだあいつとはほど遠いが。

あいつの戦い方とよく似ている。

だから、俺たちはわかる。

左に切りかかる素振りを見せて相手を惑わし、

隙をうかがいながらの蹴り。

そして振りかぶった拳で突き。

ミミの焦った顔が見えた。

この次に来るのは・・

「・・大ぶりの薙ぎ・・・だろう?」

キィィィィィン。

ミミの手から、小型の剣が離れる。

そして、放物線を描きながら、庭に植えてあった木に深々と突き刺さった。


「悪いな、小娘」

手刀をして、強制的に意識を奪う。


「だ・・・ん・ちょ・・・」


シャン・・。

どこかで錫杖が鳴らした音が鳴り響いていた。

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