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薄桜鬼×銀魂1
拗れる糸

「・・それって、本気なの?ミミちゃん」

「だーかーらー!ミミたちにはだんちょーが必要で!だんちょーにはミミたちが必要ってこと!!」

ひょこひょこと耳を動かし、小動物のように土方にぶらんぶらんされたまま、少女は笑顔でそう言い切った。

「今、みんなとだんちょーがお話しすれば、きっとだんちょーもわかってくれる」

「"あいつ"には、だんちょーが必要だってことを!!」


黒で統一されたチャイナ服に番傘をさす集団が神社に集まっていた。

そこに同様のチャイナ服を着て、キセルを吹かす青年がやってくる。

「ごめんネ」

「・・・・・どういう意味ですか、団長!!」

男達は青年に駆け寄った。

「命を捨ててまで戦ってくれたのに・・こんな俺でごめんってことサ」

「団長!!何らしくないこと言ってんですかァ!!俺たちを労るような言葉をくれるなんて・・・アンタ、なんか変なモン食ったンじゃないでしょうね!?」

「ちょっと!オマエ、さっきから辛辣!!・・俺もこっちに来ていろいろ大人になったんだヨ」

「はああ!?アンタ、まだそんなに若いのに・・・・元々が美形だからって・・コンチクショー!!神様ァ!どうして俺はこんなにフツメンなんですかァ!!」

「勘違いしてんじゃねえぶっ殺すぞ」

「調子乗りました、すんません(ノンブレスで標準語だよマジこわすぎだけど、やっぱり団長だわ)」

一通り会話が終わり、疲れた様子で地面に座り込んだ男達に、にこにこと笑みを浮かべながら、こちらにやってきてからの話を伝え始める青年。

「・・ネ?侍の星は面白いでしょ?」

話し終えて、どこか満足そうな顔をする青年に男達はゆっくりと声のトーンをおとしながら言った。

「・・・・ああ、面白い。でも団長、そろそろ夢から覚めにゃならねえよ」

青年は笑顔を"貼り付けた"。


「・・覚えているはずだ。お前さんの弟がアンタの名前を泣き叫んだときのことを」

「どこまで意識があったかはわからねえが、あの後の弟は見れたもんじゃなかったぞ」

「なあ、本当はお前、"帰ること"できんだろ?」

青年は何も言わなかった。


「・・おにーさんたちのどこをだんちょーが気に入ったのか、ミミには全く全然かすりも閃きもしないけどー!」

「だんちょーが帰るのを迷っている原因がおにーさんたちなんなら!」

「ミミにも考えがあるから」


繋がった糸が拗れ始める。

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