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薄桜鬼×銀魂1
笑う

「起きたんだな、神音」

部屋には、左之さんがいた。

少し、動かしづらい右手を見る。

真新しい包帯が巻かれていた。

「傷、痛むのか」

何も言わない俺に、心配しているのだろうか。

「・・少し、驚いただけだヨ」

そう、いつものように笑って言うと、左之さんは少し困ったような顔をした。

「あ、神音!!気がついたんだな!!」

「あんなに血だらけだったってのに、お前結構ぴんぴんしてんじゃねえか」

「平助に新八じゃねえか。お前らもきたのか」

俺と目が合ったとたんに俺の頭をガシガシとなで回す新ぱっつぁん。

俺はされるがまま、なで回されていた。

「・・"夜兎"同士の"じゃれ合い"を見られたから、捨てられてると思ったんだけど・・みんな、物好きなんだネ」

俺の言葉を聞くと、3人は怒っているのか、悲しんでいるのか、よくわからない顔をした。

「そりゃ心配するに決まってんだろ?」

「言っとくけど、俺たちだけじゃねえぞ。総司はなんか食うもん作ってるっぽいし、斎藤は傷薬、買いに行ってるし。土方さんや近藤さんも後で見舞いにくるって言ってたしな」

「あんなん見たからって、俺はなんとも思わないよ!!なんてったって、俺は神音の友達第一号だからな!!」

心の奥がじわじわと暖かくなるのを感じる。

こんな感情、初めてだ。

自分が自分じゃない。

「・・ありがとう」

俺は、久しぶりに心から笑った。

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