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薄桜鬼×銀魂1
史上最大の親子喧嘩H

「お前が命を賭して、俺たちの隣にいることを願ったのなら」

「俺はお前たちの隣を離れても、お前の命をつなぐ」

「"父親じゃなくなっても、家族を護る"」

父さんが母さんに言った言葉を聞いて、俺は悟った。

"母さんは、俺たちと一緒にいたら死ぬ"

"母さんを苦しめていたのは・・"
    ・・
"俺たち、家族だったのだ"

意識が黒で塗りつぶされる。

気がついたら、俺は父さんに殴りかかっていた。

「何が母さんを"助ける"だ!!!」

「父さんはッ!!母さんに生きていてほしいとは思わないの!!?」

父さんは黙って俺の拳を受け入れた。

「俺は・・一人ぼっちで生きていたアイツを・・」

「放っておけなかった」

「護ってやりたかった」

「母さんは、1人で永劫の時を生き続けるよりも、誰かと共に死ぬことを選んだんだ」

「責めるなら母ちゃんのそんな思いに気づけなかった俺を責めろ」

「だがもし気づいていても、俺と母さんはきっと同じ選択をしたはずだ」

「"子供たち"(お前たち)に出会えるのだから」

もう頭の中がぐしゃぐしゃだった。

そんなに家族って大事なの?

"家族"という存在を護るために俺たちに必要な母さんの命を削れというの?

ああ。俺には、わからないことばかりだ。

その日。

俺は家族から初めて離れた。

「母さん、俺・・」

何も言わずに出て行こうとする俺の目を見た母さんは哀しそうに笑って言った。

「いってらっしゃい、神音」

最後に見た母さんは、今までと同じように凜としていた。


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あきゅろす。
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