遊戯王(遊城二十代 黒くて黒くて、漆黒の闇を切り抜き宿した様に綺麗な鳥が居て。一目見て気に入ったその鳥がどうしても欲しくなった俺は、赤い血潮よりも紅い首輪を人懐っこく近寄ってきた鳥を人畜無害の笑顔で騙し、その白く細い首に嵌めてやった。鳥の驚き恐怖と怒りに染まった容貌はまたとなく可愛く、滲む泪と外せと睨む黒曜石に思わず抱き締めたら殴られた。 ああ、俺の可愛い可愛い黒い鳥。 首輪と繋がった俺の腕から伸びる不可視の紐。精霊を具現化する力を応用した、不可視の存在にだけ効力を発揮する可愛い鳥を俺の傍に留めておく為だけに編み出した力。 「君も僕に負けない程に歪んでるよ。でも、そんな君でも僕は愛してる」 距離を開けた高い枝の間を器用に移動する可愛い鳥を共に眺め、俺の為に精霊となった人間は傍らで愛しげ瞳を細め俺を見下ろした。 ※ヤンデレは好き。 [*前へ][次へ#] |