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Accesses The Reality Cruelty
分かれ道
「中は、以外としっかりしてるな」
 明るい洞窟のような場所を見渡して、コウタがそう言った
「ギルドの方との接触は避けたほうがいいでしょう。侵入がバレて囲まれるのは、まずいですから」
「そうだな」
「……なんだか、少し怖いなぁ」
「大丈夫。幽霊や悪魔は、いないみたいだから」
「そういう問題じゃないんだけどね……でもありがとノア」
「……」
「慎重に進もう。みんな、行くぞ」
コウタの指示の元、歩き出す

 中は、ただ明かりをつけただけの迷路のような広い洞窟だった
いくら歩いても、景色は変わらない。分かれ道もたくさんあって、道もわからない
 セイスもギルドの奥には行ったことがないらしく、途中まで行ったけどさらなる4つの分かれ道で足を止めてしまった
「……道を間違えれば、どうなる?」
「無駄に凶暴なモンスターに襲われるか、ギルド側に侵入がバレます」
「なるほど……正解のルートはひとつか」
 コウタはそう言うと、上下右左と見渡してから、腕を組む
「どうしたの?」
 私は聞く
「ひとつめの分かれ道では天井の明かりの数が違った。ふたつめの分かれ道では地面の質が違った。みっつめの分かれ道では穴の高さが違った。よっつめの分かれ道ではおかしな臭いがしない道がひとつだけあった。なら、ここはどうなんだろう、って思って」
 ……凄い
ここまではただセイスに案内されただけだから、そんなことは気にしていなかった
「僕は、ただ道を教えられただけだったのでよくわかりません。やはりそれは、見つけなければならないでしょう」
 私たちがそれについて唸る中、ルーだけは目を見開いてひとつの道を見ていた
「……どうしたの」
 私は聞く
「この道だけ、漂う魔力の色が違ってる。たぶん、人工的な魔力だと思う」
「魔力の色、ですか」
 セイスは納得のいかない顔で呟いた
「うん。普通、色は透明で、濃いところでも青白いくらいなんだけど……この道だけ、薄い赤の魔力が漂ってる」
「なるほどな。さすがはブレイブハンターだ」
 コウタはそう呟いて、その道へと歩き出す
「こんなにわかりにくくなったということは、本部への到着は目前だろう。気を引き締めよう」


「バルハルトの子は、捕獲成功したようだ。もうすぐ本部につく。お前は、それを受け取りに行って、拷問室に運んでこい」
「りょーかい」
 捕まった、か
早く助けないとな
「にしてもこの服、暑いな」



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あきゅろす。
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