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Accesses The Reality Cruelty
散歩
 ……そーいや
自作スキル、結構な数作ったのに使ってないのが多いな
どこかで試したいところだ
 ……まぁ、いまはそれよりも
「なんでクゥがいんの」
なんか散歩についてきてた
「いいじゃないですか、細かいことは」
「まぁ……そだな」
 ……なんか…………
こうして静かに歩いていると、あのダークフェニックスとかいう魔神を前にしたときを思い出すな
 力は、自分の中に二つもあったのに……まったく使いこなせなかった
『守るため』の力として求めたけど、使えなきゃ……な
「……はぁ」
 強く……なりたいなぁ
「大丈夫ですよ」
「……え?」
「リョウスケさんなら、きっとなんでもできまし」
「……」
 舌、噛んだな
「リョウスケさんなら、なんでもできます」
 言い直したな
「……ありがと」
 ……なんか、胸の奥が熱くなるのを感じた
安心したんだろうな。きっと
「……」
それより……
 どうして、クゥは俺の考えてることがわかったんだ?
顔に出てたのかね

「それじゃ、行ってらっしゃい」
「じゃーねー! りょーすけー」
「死ぬなよー」
「また来てくれても大歓迎だ」
「フハハハハハハッ! 別れは言わぬ! きっとまたすぐに「いいから早くしろクズ!」」
「……すんません。また会おうなー」
 とまぁいろいろありまして9時になり、今は別れを告げられてるところ
北地区の北の出入口を出たところだ
「クゥはさ」
「なんですか?」
「自分の父親のこと、知ってる?」
いつも母親のことしか言わないのに気づき、聞く
「いえ……行方不明です」
「そっか……」
 ちなみに、馬車は二頭の馬が引いている。光蛇とルーちゃんが馬を操ってるけど……
 確か光蛇は蒼都に教えてもらったらしい。ルーちゃんはMSCの訓練だかなんだか……
で、ノアは相変わらず無口で窓から外を見ながら、馬車の中に座っている
 必要なこと以外、ほとんどしゃべらないからほぼ放置状態だ
つまり簡単に説明すると、馬車の中で主に話す人間は俺とクゥしかいない
「……暇だな」
 まだ旅が再会して5分も経ってないのに、そう思う
だって、これまでは適度にモンスターと出くわしながら歩いて旅をしてたから……暇ではなかった
 さすがにずっと馬車の中はなー
「そうですね」
「うむ……」
 ……そーいや
クゥって半モンスターなんだよな
 考えてみると、よくモンスターと結婚する人間がいたなぁ
「私たち狐一族バルハルトは、化けることが得意なんです」
 あ、なるほど
人に化けて……ってことかな
 つーか、また心を読まれたような……
まぁ、いいか
 とりあえずこれからしばらくは暇な旅になりそうだ

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