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Accesses The Reality Cruelty
唐突な朝
「おい、霊介」
 光蛇が、眠りから目覚めた俺へと声をかけてきた
もちろん無視
「……コーヒーを」
 くれ、と言うより先に誰かの手が伸びてきた
「どうぞです、リョウスケさん」
「ありがと、クゥ」
その手のコーヒーを受け取り、一口飲む
「苦い」
「苦手なのに毎日よく飲みますね……」
「まぁ……そだな」
 …………あれ?
「なぁ光蛇」
「なんだ」
「今現在の時間は?」
「7時だ」
「……なんでこんな早い時間に、クゥがここにいんの? ここ、俺と光蛇の男部屋だろ」
 そう。俺たち、毎度全員同じところで寝てることを巳依とかに言ってしまったとき、フルボッコにされたのである。主に俺が
 なんか、年頃の男女がなんたらかんたら……らしい
「いいじゃないですか、細かいことは」
「ま、そだな」
寝起きなのに考えるのはめんどいから同意
「おい霊介」
 そろそろ頭が冴えてきたし、返事するか
「なんだ」
「準備はできてるか?」
 唐突だ
なんのことだかさっぱりわからんから無視
「今日は旅を再会する日だ」
 あぁ、なるほど
「なにを準備するにしても、持ってくもの全部アイテムウィンドウに入れればいい話だろ」
「……そうだな」
「えっと……リョウスケさん、コウタさん」
「ん」
「昨日、お二人は馬と馬車を買いに行きましたが……大丈夫なんですか?」
「あぁ。体力があり、モンスターを見ても驚かない良い馬を買えたし、馬車自体は蒼都に譲ってもらえたよ」
 いつのまにやら呼び捨てだな、光蛇
「で、まずどこに行くの? 水の都なんたらってかなり北にあるんだろ?」
「水の都ミルノスな。それについては問題ない。地図を買い、昨日のうちにルートを決めておいた」
「そりゃ安心」
「どうやって行くのかは、確認しないのか?」
「光蛇が決めたんなら安全だろ。それになりより」
「めんどくさいですからね」
「よくわかってるじゃないかクゥよ」
と、頭を撫でてみる
「むぅ……」
 ……なんか微妙な反応だな
まぁいいや
「そうか。なら少しだけ言うにとどめるが、MSC本部に着くのは1ヶ月以上後になる。村や街、山をいくつも越えていく。まず最初の街に着くのは……馬がいて速いからな。明日の夜か明後日くらいだろう」
「あいよ」
 さて、二度寝でも……
……したいところだが
 完全に目が覚めたな
とりあえずは
「コーヒーを」
「はい、リョウスケさん」
 ……もう用意しとる
いや、なにこれ。凄いな、エスパーか?
「ありがと」
 さて……と
とりあえず出発時刻の9時になるまで散歩でもしますか

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