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Accesses The Reality Cruelty
ブラックホール
 ダークフェニックス……?
あの巨鳥の頭上には、そう書かれていた
そいつが口の中から、俺たちへ向けて黒い渦を放った
「……」
 ……不思議と、この巨鳥が怖いと感じない
理由はわかんないけど……
「おい光蛇……あれって……」
「小ブラックホールだな」
 やっぱりか
「ブラックホール?」
 ノアが聞く
そーいや、この世界には宇宙とかあるのか?
「全てを飲み込んで圧倒的な圧力で圧縮し尽くす超危険物質」
 物質……だっけ。自分で言っといてなんだけど、違うよな
まぁいいか
「早く逃げるぞ!」
「あいよ」
 とにかく、あんなのを食らったらひとたまりもない
「全員下がれ! あれは危険だ!」
光蛇の叫びが聞こえたかのように、ブラックホールが周りの人や物、あらゆるものを取り込み始めた
 って、結構離れてるのに吸い込まれそうだ
「くふふ……任務はなんとか達成したよ」
 と、どっかで聞いたような声が巨鳥のほうから聞こえた
「……誰だっけ」
 その少女は巨鳥の背に乗っていたのだが……
あ、リノか
「ぐぁっ!」
と、レートが巨鳥側から吹き飛ばされてきて、こちらに着地した
 その姿は血塗れだ
「ち……魔神に、こんな戦力だけで勝てるわけないぞ……」
 まぁ確かに。勝てなそうだ
と、そこで、ブラックホールが消えた
「少し、ひとあてしてくる」
「は?」
「いいから」
 光蛇がなんか調子に乗っていいだした
「んじゃ、頑張れよ」
 適当に流しとこう
そう言ってやると、なんか光蛇の防具のあちこちから炎が放射状に纏われた。剣もなんか3mくらいの炎に包まれた
「データスキル?」
「あぁ」
 葵の問いかけに、答えた
ふむ、なんかよくわかんないけど強そうだな
「出力を上げる」
 光蛇がそう呟くと、その剣の炎が巨大化していき、やがて50mくらいの巨剣になった
暑いな
「フレイムスラッシュ」
 その巨剣で、衝撃波を放った
そして、その横幅100mくらいの衝撃波は外すはずもなく、あの巨鳥へ命中した
「オォォァアアアアア!?」
 なんか意外に効いとる
「私も」
 と、今度はレミリナが前に出た
「リパルス」
 そう言うと、なんかこいつの周りに4つくらい黒い球が出現した
さらに右手を巨鳥に向け
「アビスブレイカー」
って言った
 その呟きと共に右手の周りを4つの黒球が高速回転し、ひとつのリング状の黒い物質を作り出す
そして、その中央から黒い波動みたいなものが放たれ、巨鳥に襲いかかった
「オォォァァアアアアアアアア!!!」
しかしそれは、突然巨鳥の前に出現したブラックホールへと吸い込まれた
 そして巨鳥は、狙いを確実に俺たちに定め……
「って、ヤバくないか」
その巨鳥は、迷いもなく俺たちに向けて突っ込んできた

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あきゅろす。
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