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Accesses The Reality Cruelty
魔神解放
「お……よ、霊介」
 中央地区にあるデカイ城を目指して歩いていると、途中で光蛇と出会った
「なんだ光蛇か」
 さて、早く行かないと
「おい、待てって霊介」
「はいはい、歩きながらしゃべりましょーねー」
「……霊介」
と、隣に並んできた光蛇になんか声をかけられた
 無視したかったけど、しかたなく返事してやる
「ん?」
「どうして、《死神(ヘル)》がいっしょなんだ?」
「あー、そーか。言わないと」
 めんどいから、まとめるか
「そいつ、パーティに入れるから」
「……はぁ?」
 なんだこいつ、わからなかったのか
バカだな
「だ・か・ら、そいつは新しい仲間。名前はノア・フレデル。OK?」
「わかった。OKだ」
 以外と楽に許可がでたな
「お前のことだから、安心してもいいだろ」
「その信頼は大変うれしいです」
 棒読みで言った
「ノア・フレデル。私は、あなたも殺そうとした。だから、謝る。ごめんなさい」
「……あぁ」
 仲良きことは美しきかな
「そこの魔王もか?」
「誰がこんな変態なんかと」
「そうか」
と、遠くの城の門に見えるのは……
「お、巳依と葵だ」
 どんどん湧き出ていた軍の兵士と、バトル中のようだ


「……嫌な予感がします」
 沈黙を破ったのは、霊介の仲間……モンスターウィザード、クゥ・バルハルトだった
「嫌な予感?」
 俺は聞き直した
「はい……なんと言うか……よくわからないんですけど、お城さんの方から……まるで嫌悪感の塊のようなものが、あるような気が……」
「それ、本当なの? クゥちゃん」
「はい」
「嫌悪感……か」
 ……なんだ?
俺はそれを、知っているはずだ
 似たようなものと、前に戦ったはずだ
それは……
「まさか……魔神か……?」
 あの強大な力を持つ、悪夢の塊のような存在
「……」
 たとえ可能性だとしても、それを放っておくわけにはいかない
「すまない。俺は、そちらに行く。3人とも、もう自由にしてくれていい」
 ……本当に魔神だとしたら
可能性は、捨てきれない


「大丈夫か、二人とも」
 光蛇が、戦闘中の二人に声をかけた
「うん、一応平気だよ」
「なんだ? そんなことも聞かないとわからなかったのかー?」
 んじゃ、軽く手伝いますか
「それじゃ、俺も……?」
 ……なんだ、この感じは
激しい嘔吐感のようなものに襲われた
 ……なにかが、いる。この城の中に
「……」
 なんだろう……
 悲しい……のか?
なんだろ……これ
 ……寂しい、力だ
『オォォァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!』
 突然、門の奥から巨大な雄叫びのようなものが聞こえた
「……遅かった」
ノアが、そう呟く
「ど、どういうことなの!?」
 レミリナは慌てていた
……なぜか俺は、落ち着いていた
「魔神が、解放された」
 そうノアが言った瞬間
門が吹き飛び、その魔神とやらの巨大な体がそこからはいでてきた

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