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Accesses The Reality Cruelty
巨剣

「キキッ!」
 レイボルは甲高く声を上げて、消えた
……消えた?
 違う。俺はもう、そいつを捉えられる
「上と……あと、後ろか」
 上に飛び、下へ攻撃を発射したあとに俺の後ろに着地した
そう、見えた
「無駄だ」
 体の中に感じる多大なMPを感じながら、軽く足で地面を叩く
それだけで、俺を中心に特大の炎の衝撃波が周囲に放たれた
「キッ!?」
さすがに避けきれず、レイボルはそれを食らう
 頭上の雷撃は、帽子から放出される炎を調節して剣状にし、斬り裂く
「キィ……」
 レイボルはそれら全てを確認して、後ろへ30mほど下がった
「また落雷か?」
 強大な攻撃だった
当たればさすがに、ひとたまりもないだろう
 当たれば、だが
俺は炎に包まれている剣を、振り上げた
「……出力を上げる」
 体を巡る力を、俺は剣へと流し込んだ
その力は炎へと形を変え、わがて剣を包む炎が勢いを増してゆく
 増してゆく、増してゆく、増してゆく……
やがてそれは、50mを越える巨剣へとなった
「キキィィイイ!!」
そして落雷が、俺を襲う
 その超速で迫る雷撃を、俺は斬り裂いた
「キッ!?」
「弱いな」
 そろそろ、終わらせよう
そう思った俺は、小さな小さな雷獣へと、その巨剣を振り下ろした


「くぅっ……!」
 さすがに直接勝負じゃ、お兄には絶対にかなわない
「メガトンブレイク」
お兄が、さらにボクに攻撃をしかける
「カウンター!」
手を迫る拳の前へ持っていき、跳ね返そうと……
「残念だったな」
お兄はボクを攻撃せず、地面に拳を叩きつけた
 するとそれを中心に、地面に強烈なヒビが入り、破裂する
そこから発生した飛んできた岩を跳ね返していると、お兄は再び構え、拳を突き出す
 風が舞い、衝撃波が飛ぶ
「っ!」
それをボクは、避ける
 衝撃波は城の壁へと衝突して、ヒビが入った
ちなみにボクは、もう実体化している
「やっぱり、反則気味のSTRは厄介だね……」
「お前も随分と強くなったじゃないか」
「強者の余裕かな?」
「そうかもな。やっとお前が連れ戻せると考えると、力が湧いてくる」
「妹に欲情なんてしないでよ」
「そんなんじゃないから、安心しろ」
 ……まずいな
かなり押されてる
 どうにかして、やられる前に魔神を見つけないと……
「スモーク!」
 ボクは呪文を唱え、霧を出現させた
そしてその場から逃げ……
「ウォァァァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
「っ!?」
だがその霧は、吠えたお兄の衝撃波によって消え去った
 さらに、怯んだボクに拳が迫る
「ギガトン」
 ……まずい!
ボクはとっさに、両腕で頭をかばった
「ブレイク」
そしてその腕に、お兄の拳は振り下ろされた



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