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Accesses The Reality Cruelty
起きろ
「おい、おい、起きろ」
 俺は未だ気絶している白衣少女こと、レミリナの頬を叩きながら声をかけている
 ちなみに隣にはノアちゃんもいる
回復したかったのだが、もうノアちゃんはMPが残っていないらしい
 しかたないから、凄く体中痛いけど、我慢してこいつ起こすことにした
魔王なんだから、回復魔法くらい覚えてるだろ
 ……いや、回復魔法を扱えるボスは俺、大嫌いだけど
あーいうのは反則だ。クソゲーだ
「……ところで、本当にいいのか」
 俺はこいつの顔を叩きまくりながら、ノアちゃんに聞く
「……なにが?」
「リビングデッドをやめる、って」
「……あそこは、友達、いない。できない。あるのはただ、自らの目的だけ」
 難しいな
「……それに、リョウスケと、いっしょにいたい」
 いまこの世界にいる、たった一人の友達……だからか?
「んじゃ、パーティにでも入るか?」
「……いいの? 私は……」
「敵だとか、仲間だとか、関係ないって。俺は誰でも歓迎するよ。みんなも俺が説得すりゃいいだろ」
「……ありがとう」
「俺はなにも……いや、俺がしないといけないのか。どーいたしまして」
 お礼を言われるのって、なんか昔から苦手なんだよな……
「それにしてもこいつ、起きないな」
 未だに俺は叩きまくってる
「眠りを覚ます魔法、あるけど」
「MPないんじゃなかったっけ」
「……そうだった」
 顔を赤くしていた。恥ずかしかったのか?
「さて、もうこれどうやっても起きない気がするんだが」
 先に手が疲れてきたから、叩くのをやめる
 つーか、まだ健やかな寝息立ててるぞこいつ。ムカつくな
「私にまかせて」
と、ノアちゃんが前に出て、しゃがむ
 あ、さすがにあの大怪我はマズかったから、暗殺部隊さんたちの道具に回復キットっぽいものを持ってる人がいたから、それで応急処置してある
 それにしても、どうするんだろ
と思っていると、ノアちゃんは耳元でなにかを囁いた
「ーーー!」
すると起きた
 すご! え、100回叩いても起きなかったのに
「あ、あああああんた、いったい誰!」
 ん、あれ、面識ないのか
「ごめんなさい」
……ノアちゃんは、頭を下げた
「あなたを、殺そうとしてた。だから、謝る。ごめんなさい」
「……え?」
 あぁ、なんだ。部下に仕事やらせてただけなのか、もしかして
「……い、いいよ。許す」
「……ありがとう」
 ほほえましい光景っすね
「それで、なんで変態がここにいるの」
「お前はいまがどーゆーことになってるのかわかってるのか?」
「……どういうこと?」
 ……えっと
「ノアちゃん、どういうこと」
「わからないの? あと、ちゃん付け、やめて」
 ……しかたないな。俺も、くん付けで呼ばれるの嫌だからな
「忘れた」
「リノが、王を脅した。そして、あなたを殺すために、軍を動かした。あなたは、いま、私に狙われていたとき以上に、危険」
「……そ、ありがと」
「で、お前はどうするんだ」
「変態は黙ってて」
「いやだね、日常で見かけてしまうクソゲーで残念な魔王」
「っ!? ど、どうして魔王って……」
「広告に書いてあ「配られた、指名手配のチラシに、かいてある」」
 え、あれ、広告じゃないの
「……あんたたちは、どうするの?」
「どうするって「いたぞ、こっちだ」」
なんかいっぱい人が向かってくる
「……誰あれ」
「あれは、城の兵士。どうするの……?」
どうするって……
「私に任せて」
 レミリナが、立ち上がる
「は? おま「これでも一応、魔王だから。いや、一応じゃないよ? ホントのホントに魔王なんだから」」
どっちだよ
「とにかく、ここは任せて」
 ……ま、どーでもいいや

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