Accesses The Reality Cruelty
データスキル
「このことについて、光蛇くんはどう思う？」
「……魔神を復活させんとする、ギルド。それを潰し、魔神の復活を防ぐことが、もしかしたら……」
「ゲームクリアかもしれない？」
「そうだ」
「俺たちもそう捉えた。だから、俺たちの現在最終目的は、リビングデッドを潰すことにある」
「なるほど」
「ま、口で言うほど簡単じゃないんだけど……俺たちの知っている『ゲームクリア』についての情報は、これくらいかな」
「とても参考になった。ありがとう」
……zzz……って！ やばい今寝てた
「他に伝えられることは……、『あちらがわの世界』からこの世界にやってきた人たちの、特殊能力かな」
「俺はそれを、《データスキル》と命名した」
この中二病患者は、かっこいい名前をつけるのが好きみたいだ。よくいるよね、こーゆー奴
「あはは……えっと、そのデータスキルというのは、『あちらがわの世界』から来た人間だけが扱える特殊な力なんだけど……知ってる？」
「知らない」
「たとえば……うーん……えっと、巳依ちゃん？」
「なんだ？」
「なんでもいいから、『存在しないはずの生き物』を出してくれる？」
「わかった。ほら」
と、巳依が宙に手をかざすと……
地面に魔法陣？ みたいなものが形成されて、突然あの羽生えたキモい馬、ユニコーンが一匹出現した
「これが私の……特殊な力とやらだ」
「《データスキル》と言え！」
「黙れゴミ。死にたいのかー？」
「はは……えっと、名前なんだっけ、夕希」
「《モンスターピュアレント》だ！」
「だからその呼び方やめろ、ゴミが！ 殺すぞ！」
「その《モンスターピュアレント》という力は、本来『存在しないはず』のモンスターを呼び出せる、という特殊な力。これがデータスキルだ」
「それは、絶対に誰もが持っているのか……？」
「ああ。俺も、葵も、夕希も、巳依ちゃんも……そして光蛇くんと霊介も、持っているよ」
「ちなみに俺のデータスキルは、《エンドレスミックス》！ 配合後のアイテム個数を、無限に増やすことができるのだ！」
「少しは静かにできないのかゴミ！ 次は殺すぞ！」
「あ、あはは……えっと、データスキルは、気づきにくかったり、気づきやすかったりいろいろな種類があるから、もしこれまでに心当たりがなくても、心配しなくても大丈夫だから」
……もうだめだ。おやすみなさい
「うーん……ここまででなにか、質問はないかな？」
「はい！」
「えっと……じゃあクゥちゃんどうぞ」
「私にもそのデータスキルって使えますか？」
「無ぅ理だ。これは選ばれし者たちだけが「おいゴミ。どんな死に方が良い？ できるだけ希望通りにしてやる」」
「あ、あはは……えっと、でも、夕希の言うとおりだよ。データスキルは、『あちらがわの世界』から来た人にしか使えないんだ」
「そ、そうですか……」
「俺のそのデータスキルとやらは、どういうものなんだろうな……」
「気になるのか？ 気になるよなぁ？ 俺は知っているぞ！ 全てをゴホァ！」
「死んどけ、ゴミが」
「とりあえず、俺から伝えられることはこのくらいかな。残りの用事と言えば、アーミーへの入団を希望したいことと、霊介と少しの手合わせをしたい、くらいかな」
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