[携帯モード] [URL送信]

Accesses The Reality Cruelty
マスター
「あー、いるじゃん。すぐそこに」
「え、なに、お前?」
「違う違う。君だって、そいつと何度か話してるよ」
誰だよ
「マスター、だよ」
「……は?」
「だ、か、ら、……マ・ス・タ・ー、だよ」
「……へー」
「あれ意外。あんまり驚かないんだ」
「なんというか……言われてみればマスターは目、赤かったし。八重歯あったし。というか、お前も吸血鬼じゃねーのかー?」
「ヴァンパイアゴーストだよ。吸血鬼じゃない」
っていうかさ、なんでこの世界に英語はない設定のはずなのに、ヴァンパイアゴーストとかアイスバスターみたいな職業名があるんだよ。フレイムバスターに至っては、英語以外も混ざってるし
「それよりも、早く倒してよ」
「……それってつまり、この酒場を潰せってこと?」
「うん、そうなるね」
「……それって「おやおや、おろしろそうな話をしていますね」」
声がした方に顔を向けると
「マスター……!」
「私を倒す、この酒場を潰す、ですか。簡単に言ってくれますね」
「あんたみたいな下級の吸血鬼が吸血鬼を名乗るなんて、吸血鬼の名が汚れるだけだよ」
「黙れよ、負け犬の吸血鬼。幽霊に成り下がった哀れな者よ」
あれ、マスターこんなキャラだっけ
 もっとこう……無口なハードボイルドキャラじゃなかったのか?
「あはは、そうかもねー。でも、あんたほど落ちぶれてはいない」
「ほざけ。……そうですね……あなたたちのような危険分子は、早めに削除しておきましょうか」
え、なに、バトルする感じですか?
「君、早くそこから離れて!」
「え」

ドゴォ!!

っとあぶねぇ!
「なにすんだよマスター!」
マスターは、右腕で、元いた俺のイスを砕いていた
 周りの客どもは、幽霊以外逃げていく
「やっぱり、幽霊たちとグルだったんだ」
「悪いかい? まぁ、君みたいな吸血鬼の幽霊は厄介だからね。物理攻撃は通じないし、ただの幽霊ではないから相手をしにくい。だが、これだけの幽霊が仲間なら、簡単に殺すことができる」
「な……殺、す?」
「うん、そうだよ。殺すんだ。そこの吸血鬼の幽霊も、君もね」
……おいおい、ふざけんなよ
 ……だったら、俺も……
「……レベルオプ……」
と、言いかけてから俺は考える
 今、これを使っていいのだろうか
相手はLv不明の吸血鬼。それに、無数の幽霊
いま……夕方に一度倒れたこんな状態で、レベルオプションを使えば……確実に倒れる
「……ダメ、か」
しかたがない。現状でなんとかしないと……
 そう思い、ベースナイフとDEを両手に構える
さて、と
「なんだか知らねぇが、やるっきゃねぇな!」

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!