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Accesses The Reality Cruelty
三大ギルド
「そのDEという武器には興味がそそられますが、それは今は置いておきましょう。リョウスケさん。負けたときは私たちの任務を手伝うという約束を、覚えていますか?」
え、そんなのしたっけ
「……もも、もちろん覚えてるよ」
「そうですか、それはよかった。あなたに、私たちが今倒そうとしているモンスターの狩りを手伝ってほしいのです。私の部隊は7人構成なのですが、なにぶんそいつに5人が医療所送りになってしまいましたので」
「回復魔法で治らないのか?」
光蛇が質問する
「あいにく、少し特殊な状態異状にかかっておりまして。治るのに一週間はかかります。みなさん、支部で寝ております」
「そういえば聞き忘れてた。あなたたちは、何者なんですか?」
「私たちは、ギルドMSCの第三部隊だ」
「MSCというのは、まぁ治安維持団体の略称らしいですね。よくは知りませんが」
「……おい、霊介」
光蛇が小声で話しかけてくる
「このゲーム……いや、この世界に英語なんて存在したか?」
「確か無かった気がする」
「……なら、こいつらのギルドの設立者は元の世界に関係している、とは思えないか?」
おぉなるほど
 でも
「興味ないっす」
「……お前は幸せだな、いつも気楽で」
そう言うと光蛇は隊長とルーちゃんに向き直る
「そのMSCというギルドには興味があります。一度、団長と会ってみたいものです」
「「え」」
二人は口を揃えてそう言い放っていた
「やめた方が良いと思いますよ……」
「うん……会わない方が身のためかと……」
「……どういう、ことですか」
「……治安維持団体と言っても、このギルドは団長が遊び半分で作ったものなの」
「団長はなにもせず、ただ治安を守れと、言うだけです。大事なことは親衛隊にやらせます。そしてなにより……」
二人は一度顔を見合わせて、言う
「「性格が最低です」」
……ルーちゃんはともかくとして、隊長までそう言うんだから相当なんだろうなぁ
「…………」
光蛇もそう思ったようだ
「MSCの他に、どんなギルドがあるかわかりますか?」
そして会うことをやめたようだ
「そうですね……三大ギルドというものがありまして、MSCはそのひとつです。その三大ギルドの『アーミー』を頼ってはどうでしょうか」
「もうひとつじゃだめなのか?」
「あいにく、悪人ギルドでして」
「なるほど……なら、そのギルド名だけでも教えてくれませんか」
「『リビングデッド』、です。意味は知りませんが」
「……また、英語か」
リビングデット……確か、生きている死者、とか、ゾンビみたいな意味だったな
「なあ光蛇」
「なんだ」
「アーミーも英語じゃないか?」
「……意味は?」
「確か……『軍』」
「よくそんなことわかりますね、リョウスケさん」
「俺たちはクゥたちが住むところより、もっと遠いところから来たからな」
「軍、か」
「軍という意味だったんですか……そのような意味を理解できるとは、コウタさんたちはなにものなんですか?」
「……」
「……まあ、詮索はやめておきましょう」
「本題に戻りましょう。その、討伐をまかされているモンスターについて聞かせてください」
先は長そうだなあ

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あきゅろす。
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