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Accesses The Reality Cruelty
専用スキル
 確か、前に少しだけ話していたと思う
確か……クゥと初めて会った時にみんなに話した
実戦は初めてだが、戦いは初めてじゃない……って言っといた記憶がある
 その理由をちょうどいいから今話そう
元の世界で、俺の先輩に剣道の達人がいたんだ
男だけど、尊敬してて……で、いっつも剣道で戦ってた
 普通に正直に剣道やれば勝てないだろうから、長刀と小刀を用いる二刀流の小刀だけで戦ってみてはどうだろうか、という考えでいつも戦っていた
いやー……強かったなあ
 いつも負けてたし

とまぁおしゃべりはこのへんにしておこう
「さて、と」
俺は短剣を抜き出し、右手で器用に回してみせる
ちなみにこの短剣、小刀並みに長いから扱いやすい
「お先にどーぞ」
先手必勝、とよく言うけど相手は子供だからなぁ……先手は譲る
するとルーちゃんはかざした手でなにかを握るようにして
「アタック」
と呟いた
 するとかざした右手の中に青白いオーラの持ち手が形成されていき、やがて実体のない青白い大剣へと姿を変えた
「アタック、か。確かブレイブハンターの専用スキルだったな」
いつのまにか戻ってきていた光蛇が解説を始めた
ウザいけどここは聞いておこう
「魔力(MP)で形成された武器だ。その威力はINTとSTRに反映して高くなる。つまりは、Lvが高いほどより強力になる。気をつけろよ、霊介」
なんでそんなこと知ってんだよ、お前
まあいいや
「プロテクト」
次は薄い青白いオーラがルーちゃんの体全体を包み込んだ
「あれもブレイブハンター専用スキルだ。確か、体中に魔力の壁を纏ってVITとWISを圧倒的に上げる効果だ。だが攻撃を受ければ受けるほどMPは減少する。霊介、まだブレイブハンターには3つの専用スキルが残ってるらしいから……油断するなよ」
もうウザい。実は途中から聞き流してた
「行くよ、雑魚」
「早く来いよ、子供」

ルーちゃんが走り込んできた
 速さだけで言えば、確実に光蛇は越えてるだろうな
「どうするかな……」
まずは様子見でもしておこうか……
 距離はすぐに積められ、魔力の剣が勢いよく横なぎに払われる。しゃがんで避ける
外れた剣の勢いを殺さず、ルーちゃんは腰へ剣を寄せて瞬時に突きを繰り出す
 短剣で弾く
……弾こうと思ったんだよ
「おもっ!」
意外にも魔力の大剣は威力が高かったらしく、弾くどころか弾かれた
そしてその刃が俺の腹に刺さる
「痛いな……」
「余裕そうだね。さっきも、今も」
「油断してたかも、な」
「早く本気でおいでよ。私もまだ、本気じゃないよ」
今わかったことだけど、デュエル中は相手のHPが確認できるみたいだ
「……」
それに、これも今気づいたことだが……自分のHPやMPのことを考えると、その数値が頭に浮かんでくる
いま俺のHPは、1/10くらい減っている
まあ直撃したしな
……あれ? つまりこれはあれか?
1/10くらい諦めかけたってことかね
 HP諦めるまで、だしな
「よっと」
とりあえずバックステップをして腹から剣を抜きつつ距離を取る
「……」
 ……しかたない
本気、出すか

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あきゅろす。
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