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Accesses The Reality Cruelty
初めてのデュエル
「コーヒーこぼされたっ!」
はい。説明終わりっと
「なるほど」
おっさんもわかってくれたみたいだ
「つまり、このルーが違反をしていた酒場を見つけ取り締まり始めたところ、間違えてあなたのコーヒーをこぼしてしまった。といった感じでしょうか?」
知らん。知るかそんなこと
「まあ……そうです」
ルーちゃんは頷く
「なら、謝りなさい」
おっさんがルーちゃんに言った
「え、でも、こいつ……傍観者ですよ?」
「第三者を巻き込むんじゃないと、いつも言ってますよね?」
「ぅ……」
「さぁ、謝りなさい」
「……すみませんでした」
いや、謝罪なんてどーでもいーんだよ!
「コーヒーを返せっ!」
問題はこれだ
「コーヒーくらい俺が奢ってやるから。な?」
光蛇がなだめてくるけどウザいから無視
「そうですね……なら、こういうのはどうです?」
どーいうの?
「このルーと、そこのリョウスケさんがデュエルする、というのは」
「え。やだよ。めんどくさい」
なんでそんなことしなくちゃいけないんだよ
「あなたが勝てば、コーヒーを何杯でも奢って差し上げましょう」
「よし早くやろう」
そうと決まればバトルだ!
「だが君が負けたなら、少し私たちの任務を手伝って貰うとしよう」
「おーけー。どーせ子供に負けるわけないし」
「ルーも、それでいいね?」
「……はい、隊長」
あ、そーいやこいつの名前まだ確認してないな
……いざ見るとなるとめんどいからどーでもいーや。俺も隊長って呼ぶことにしよう
「なら、この違反はどうするんですか? 放っておくんですか?」
「いや、それは俺がなんとかしておこう」
光蛇が声を出す
「そうですか……では、頼みましたよコウタさん。来てください、ルー、リョウスケさん」
「はい」
「はいはいっと……クゥも来るか?」
忘れ去られてた存在を今思い出した
「はい。見学します」
そうして、光蛇を残して俺たちは酒場を出た

たどり着いた場所は、広場だった
ギャラリーもたくさんいるけどウザいから全部無視
「ここで戦ってもらいましょう」
その言葉にルーちゃんは反論した
「え、こんな人目の付く場所でですか?」
「障害物もなく、戦いやすいだろう」
「それは、そうですけど……」
ルーちゃんは周りの視線を気にしていた
「あー。俺もなんかやだなぁ。子供を虐めてるみたいで」
「やります、隊長。この失礼な弱っちいやつを皆のさらし者にしてやります」
あれ? なんでいきなりやる気全開? いまさっきまで嫌がってたのに
……まあどーでもいいや
「そうか」
隊長はそれを笑い、右手を上げた
「ここが中心だ。ここから3メートルずつ反対同士で向かい合え」
「はい」
「はいはい」
言われた通りにする
「次に、各自ウィンドウを開き、『対戦』表示を押せ」
言われた通りにする
「そして一対一の半減決着を選択し、相手を指させ」
言われた通りにする
「すると対戦申し込み画面になったはずだ。それに『はい』と答えろ」
言われた通りにした
「すると1分のカウントダウンが始まる。それが0になった瞬間が、デュエルのスタートだ」
半分聞き流しながら言う通りにしてただけだから、もう一度同じことやれと言われても無理だからな
「私の職業はブレイブハンター。Lvは31だ。お前は?」
「……あー、俺? Lv不明の職業シーフ(仮)」
「……ふざけてるの?」
「これがおふざけだったらどんなに嬉しいことか」
職業バカのLv気分なんざくそくらえだ
「あと10秒」
隊長の声が聞こえると、ルーちゃんは手を前にかざして構えた
「……」
俺も腰の短剣に手をかけた
 そしてカウントが、0になった

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あきゅろす。
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