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Accesses The Reality Cruelty
逃走中
「……どうする」
 早々に本部前から離れて何処かの大通りに出た後、そう呟く
「北の魔王を、探すのか?」
 そもそも、何のために探すのかさえ聞いていない
……あいつにおびえて冷静さを欠いてたか
「……やめたほうが、身のため」
「団長のやろうとしてることに意味はない。面白いから……ただそれだけ。それに、たぶんこっちがなにをしてても筒抜けだと思う」
「……怖かったです」
 ……あいつなら……リョウスケなら、どうする?
 従うのか? 違う。そんなことはしない
 なら逆らうのか? それも……違う
なら、なんだ
 …………北の魔王は探す。だがあいつには渡さない。色々と情報を聞き出すために、探す
「方針は決まった」
 相手は魔王だ。警戒はしないとな


「……見失った」
 やってしまったよ、俺
あいつら尾行してたけど、途中焼き鳥の屋台に導かれて迷子になってしまった
 螢もいない。万事休すだ
「うーん……どうし「いたぞ!」って誰だよ」
 考え込んだ瞬間、なんか統一性のないやつらに囲まれた
なんか10人くらいいる。暇なやつらだな
「黒髪と黒目。そしてリョウスケという名前。間違いないぞ、こいつだ」
 一人がそう言うと、周りのやつらも臨戦状態に入ったみたいだった
「お「うっさい黙れ」」
 実は三回目だったりする
「あい、きゃん、ふらいっ!」
 スプリング、と心の中で呟く
『認証しました。スキルを発動します』
 即座に飛び上がり、どこかよくわからん建物の上に着地。建物の上を経由して逃げ回る
「サンダー!」
 と、なんか建物の合間の下側から魔法飛んできた
「うっさい黙れ」
取り込むだけでもよかったけど、気分的に返したかったのでデータスキルで取り込み、放つ
「ぐ……!」
 さぁて、逃げましょ逃げましょ
「いたぞ、あそこだ!」
 ってまたかよ
上空も油断できねー。降りよ
「螢は無事か?」
 ……なんかこの状況に多少のデジャヴを感じる
気のせいか? ……いや、どう考えてもフェル達に追いかけられてたときと同じだな
「俺ってそんなにゆーめー?」
 ……俺のLUKの値って、どんくらいなんだろ
とまぁいろいろあって逃走中な俺であった

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