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Accesses The Reality Cruelty
水火
「……ん」
なんかいろいろあるな
 モテ薬。20000G
 催眠術入門編。15000G
 味覚麻痺薬。8000G
 極秘情報。100000G
などなど、いろいろある
 つーか最後のやつなに? 極秘情報ならバラすな
「た、高い……」
 螢が呟いた
……確かに高い。これボッタクリ店じゃん
「ん?」
 なんか、銀色の宝箱だけやけに安いな
 宝箱。1000G
「なぁハゲ、この宝箱は空なのか?」
「いや、開かないだけだよ。アイテムウィンドウに入らないし、処理に困ってるんだ」
「買った」
「「え?」」
 なんで二人とも不思議そうな顔してんだよ
「に、兄さん。やめようよ。こういう安いのが一番危ないんだよ」
 まぁ確かに。でも宝箱を見つけておいて放っておけるわけがない
「アンロックという開錠のスキルを使っても開けられなかったんだから、ただの荷物になると思うけど」
「いいよ、自力で開ける」
「に、兄さん……」
「……わかりました。そこまで言うならタダで差し上げよう」
「……余計に怪しさが上がったよ、兄さん」
「気にするなって」

というわけで、宝箱を手に入れた
「まぁ開ける前に、昼飯食べて宿を見つけないとな」
「そうだね」
というわけで再び街を二人で歩き出す
「……ところで」
「うん?」
「螢って、職業なんなの?」
「言ってなかった?」
「言ってなかったな」
「えっと、Lv46のミハイルだよ」
「……ミハイルってなに」
「私もよく知らない。特徴と言えば、サポート系の魔法が充実してることと……聖属性の魔法が使えることくらいかな」
 よくわからんな
「……ん?」
「……? どうしたの兄さん」
「いや……なんか宝箱が揺れたような」
 ……気のせいか。めんどくさいから気のせいでいいや
「っと、とりあえずここ入るか」
 俺が指さした場所は、水火という名の飲食店
なぜここを選んだかと言えば、なんとなくと答えるしかない
「水火の支店かな」
「螢、ここ知ってんの?」
「うん。結構有名な店だよ。確か、世界六位の人気を誇る飲食店だったかな」
「なんという微妙な数字」
「ここならマグスフィッシュもありそうだよ。ありがと、兄さん」
「ん……どーいたしまして」
 ……俺もそれ、食べてみよっと

 宝箱をテーブルの下に置き、イスに向かい合って二人で座る
「うーん……やっぱ、慣れないな」
「どうしたの?」
「螢、もう俺と同い年くらいなんだよな」
「えっと、うん。私はもう15歳だよ。元の世界なら高校一年生になる年齢だね」
「俺が知ってた螢の姿は、8歳までだからなぁ……色々と少し違和感がある」
「それはしかたないよ。なんなら、兄さんって呼び方を霊介に変える?」
「それは断る」
「どうして?」
「なんか懐かしいじゃないか」
「そうだね。私は七年ぶりに呼んでるってことになるし」
「俺は一年」
 と、俺たちは適当なものを注文し、再び話す
「そういえば兄さん」
「ん?」
「付き合ってる女の人っているの?」
「…………兄妹だからってそういうの気軽に聞けるもんなの?」
「あの怪しい人が私たちのことカップルだって勘違いしてたから……気になって」
「まぁ、いないが」
「兄さん結構可愛いのに?」
「なぜカッコいいではないんだ」
「……カッコいい……のかな? 可愛いのほうがしっくりくる」
「そういやフェルにもそう言われたな……」
「兄さんは自覚がないんだよ」
「だったら、螢は付き合ってた男性とかいたのか?」
「え……」
「……ま、いないか」
「む……勝手に決めないでよ」
「でもいないんだろ」
「う……そ、そうだけど……」
「引き分けだな」
 っと、頼んだものが来たみたいだ

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あきゅろす。
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