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Accesses The Reality Cruelty
幻聴
「綺麗な街だね……兄さん」
「……まさに水臭いな」
「うまいことは言わなくていいよ……」
 まぁそれはともかく、ミルノスはとにかく視界に水が入ってくる街だ
魔法で浮いてる水のアーチとか、意味もなく綺麗な水が流れてる小さな川とかたくさんあった
 家や地面とか、全部石で造られてる。明るい色の石な。白とか
「テイルは……どうするの?」
「グオゥオオ(近くの海行ってくる)」
「海で魚採りするってよ」
「わかった。またあとでね、テイル」
「グオゥ(またあとで)」
「んじゃさっそく街に入りますか」

「……なぁ螢」
「なにかな」
「昼飯はなに食べたい?」
「うーん……マグスフィッシュの塩焼きかな」
 なにそれ。うまいの?
「そこのお二人さん!」
「マグスフィッシュ……ねぇ」
「美味しいよね」
「ちょっと、そこの黒髪の人と赤髪の人!」
「知らんけど、まぁ食べてみたいな」
「凄く美味しいよ」
「え? 無視? こんなに無視されたのおじさん初めてだよ」
「……? どうした螢、急に立ち止まって」
「なんだか……呼ばれてるような」
「こっちこっち、赤髪の……リリィさん?」
「……幻聴だろ? 俺には何も聞こえない」
「うーん……そうかな」
「え? こんな大声出してるのに幻聴で片づけるの?」
「マグスフィッシュ……か」
「あとは……兄さんが決めていいよ」
 とは言っても、俺この世界のことよく知らないしな……
「……そこのお似合いのカップルさん」
「黙ってろやハゲ。頭も狩るぞ」
「え……と……私たちは兄妹ですから……」
「反応早っ!? さっきまであんなに無視されてたのに」
「兄妹をカップルとか言うアホの顔を見たくてな」
「…………カップル……」
「まぁ……そんなことよりこ「うっさい黙れハゲ」」
 まぁこいつハゲてないが
「に、兄さん。話くらいは聞こうよ」
「お嬢ちゃんは優しいね」
「俺は?」
「……」
「さて、行くか螢」
「あ! や、優しいですねお兄様も」
「誰がお兄様だ。おっさんに言われたくない」
「…………すみません」
「んで、なに?」
 とっとと話を切り出すことにする
「え、ええ。少しうちの商品を見ていかないかい」
「んぁ、怪しいな……」
「でも少し酷いことしちゃったし、見るくらいなら……」
「まぁ見る気はある。おもしろそうだし」
「それはよかった!」
 そう言うとおっさんは、瞬間的にアイテムウィンドウからいろんな道具が取り出した
さらに、おっさんが背負っていた銀色の宝箱も下ろされる
「それでは、思う存分見て買ってください」


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あきゅろす。
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