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Accesses The Reality Cruelty
怪鳥テイル
 データスキル《カグツチ》
名前はシンプルに、そんなものでいいと思う
「カグツチ」
 俺は呟き、それを発動する
防具のあちこちから炎が吹き出し、剣は炎を纏い3mほどの大剣へと変わった
「アタック、アタッカー、プロテクト」
 まだ目が赤いが、ルーさんも戦闘準備を完成させた
「僕も、微力ながらサポートしましょう」
 セイスは杖を構え、そう言う
「……」
 ノアさんは手を前に翳し、そこに大きな鎌を出現させた
「行くぞ、霊介」
「……テイル」
「グゥォォォオオオオオオ!!」
 霊介は怪鳥の名を呼び、俺たちの元へと突っ込んできた

「うぉおおおお!!」
 突っ込んできた怪鳥に向かって、俺は大剣を振りおろす
しかし
「テイル、タイムロック」
 気づけば俺は、後ろへ弾き飛ばされていた
体も痛い
「え、ほんとに成功したのか」
 怪鳥は再び飛び上がり、霊介は驚いたようにそう言う
「……触れた相手の時間も、止めずに動かせるのか」
「……!」
 霊介には、いくつものオリジナルスキルがある
その全てを把握しているわけじゃない。ただ、タイムロックはよく使用するということだけなら知っている
「厄介だな……」
 周りを見渡せば、他の三人は黒装束たちと戦っていた
 ……つまりこれは、俺一人で霊介を倒せれば……そういうことか
「テイル、もう一度行こうか」
「グゥォオオオオオ!!」
再び怪鳥は叫びをあげ、俺に向かって一直線に飛び始めた
「フレイムスラッシュ!」
 スキル名を唱え、炎の衝撃波を放つ
「グレネード」

 ドグゥォオオン!!

しかしそれは衝突した銃弾の爆発により、打ち消される
「炎を……」
「タイムロック」
 また目の前に、大きな変化があった
しかし今回は、俺は飛ばされていない
 直前で剣をうまく扱い、炎の壁を作り上げたのだ
それに衝突した怪鳥は苦しみ、叫びをあげた
「ふむ」
 しかし霊介は落ち着いていて、怪鳥の頭を撫でた
「あと少しでいい。だから、頑張ってくれ」
「グ、グゥォオオオオ!」
 呼応するように、怪鳥は叫ぶ
「フレイムモンスターLv4」
 俺はそのうちに、Lv40になって覚えた新技を発動する
俺の頭上には炎の怪鳥が出現し、叫びをあげる
「あっちの怪鳥は、テンション高いなぁ……やってやるぜとか言ってるし」
「……お前」
 モンスターの言ってることが、わかるのか
それも、魔王の力か?
「……しかたない」
と、霊介は怪鳥の背から地面へと降りた
「テイル、頼む。あの無駄にテンション高い暑苦しいお前のパクリを、倒してくれ」
「グゥゥオオオオオオ!!」
「後でお前の好きな魚でも買ってやるから、頑張ってこいよ」
「グゥゥゥオオオオオオオオオ!!!」
「うぁ、やめてくれ、お前まで無駄にテンションをあげるのは」
「グ、グゥオ」
「じゃ、いってら」
「グゥオオオオ!」
 そうして洞窟の空で、俺の怪鳥と霊介の怪鳥は戦闘をし始めた
「こっちも、始めようか」
 霊介が、黒と白の小刀を二本取り出す
その柄同士をくっつけて、ひとつの武器へと変えた
 そしてもう片手には、DE
「一騎打ち、か」
 俺も大剣を構え、霊介と向き合う
「「行くぞ」」

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