…何?
「ヒロかわい〜」
いつもと違う、恐らく自分しか見たことのない表情に嬉しくなり顔を覗きこむ。
しかしヒロは無言のままうつむいている。
怒ったかなと焦っていると…
「…見えてる…」
「ん」
何が?
周りをキョロキョロ見回してみるが部屋には何もない。
「パンツ。」
「え゛」
ヒロの正面で体操座りしていた悠梨の白くムチっとした太ももの隙間からはピンク色の布が見え隠れしていた。
「早く言ってよ」
恥ずかしがりながら前かがみになり短いスカートで下着は隠れたが白い太ももは視界から消えなかった。
「…はぁ…っ」
ヒロは再び深いため息をつき、うなだれてしまった。
「…ヒロ…どぅしたの」
「……。」
ドン
「…きゃっ」
急に床に押し倒された悠梨の体に、ヒロが覆い被さってきた
「…イタッヒロっ…」
「はぁ…っはぁ…」
ヒロの息は荒く乱れていた。
下を見るとヒロの股関部分がズボンの上からでも分かるぐらぃに膨らんでいる。
「…ゃっ…何」
いきなりの展開に動揺を隠せない。
「…何ぢゃねぇょ……そっちが誘ってきたんだろ…」
「ぇ…っ」
目を丸くする悠梨。
ヒロの目つきは鋭く、どこかうつろで震えていた。
「[悠梨とぇっちしたいと思う]ってやつゎ悠梨自身がヤリたいってことゃろうが」
「ぇえっ…」
驚きを見せたものの、図星だった。
このままの関係でいいと思えば…ェッチをしたくなかったら、自分からは聞かない…。
友の前ではエッチに興味がないふりをしていたが実際は興味津々だった。
「…だって…何で今までしなかったの…」
何で今まで何もしてくれなかったのという意味に近い。
「…学校以外でどこで会っていいかわからなかったし…今日ゎ偶然兄貴がいないって知ってたから…」
「…ぅんぅん」
「……俺…初めてだし…」
悲しげで複雑な表情を見せるヒロに悠梨は明るく答えた。
「悠梨も初めてだよ」
「……は…」
ヒロの表情が一変した。
何と表現したらいいのか…怒りに満ちたような、さっきとは違う複雑な表情だった…。
「え…なに…どうしたの」
押し倒されたままヒロの顔を不安そうに見つめる。
「この前…悠梨の一番上の兄貴…リョウさんに会って全部聞いたんやけど」
冷たい目つき。
「ぇ」
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