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優しい。

マンションにつき、部屋に入ると女の子が何人かいて、悠梨の姿にびっくりしてた。

無言のまま手を引かれ、一番奥の誰もこないミィくんの部屋に初めて通された。


泣きじゃくる悠梨の制服を
整えてくれる手は震えてた。

「すぐ帰ってくる。待てられるよな?」

頬に添えられた手。
ぐいっと親指で涙を拭われて…頷いた。

仕事に戻っていくミィくんの背中。

大好き。

必死で逃げてきてよかった…。

汚れた靴下を脱ぎ捨て、
ベッドに横になる。

目を閉じると恐怖が蘇ってくる。

すごく眠いのに…
目をつぶれない。


でもいつの間にか寝てて、ドアが閉まる音で目を覚ました。

「ぁ…悪い…起こしたな」

ミィくんは
お風呂に入ってきたのか髪は濡れてて…色っぽい。

「大丈夫…」

目が痛い。

泣きすぎたから

腫れてるんだろうな…。

こんな顔…見られたくない…。

横になったまま
うつむいてたら、ミィ君がベッドに座って…悠梨の髪をかきあげた。

「……っ」

見られたくない。

顔を伏せた。

「…風呂沸いてるから…入って来いよ。」

「…うん。」

そうだ…。

洗い流さなきゃ。

あいつに舐められた体。

触られて感じた体。

愚かだった私を。



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あきゅろす。
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