V
2人は指を絡ませて手をつなぎ、一階へと降りていった。
「コンビニ寄ってアイス買おぅょ」
「新商品に挑戦してぇな」
「ゴーヤアイスとか」
「それやべぇ笑………ぁ…」
拓也は3階の階段横にあるトイレの前で足を止めた。
「…何?」
「…誰もいない…」
廊下にもトイレにも人の気配が全くない。
二人の話声だけが響いている。
「…ココでなら良くない…?」
彼はやはり諦められなかったようだ。
繋いでいた手の力が強くなる。
「……え……ぇえっ」
拓也は、動揺している真央の手を引いてで男子トイレへと入っていく。
「ちょっ…だめだってばぁ誰か来たら……」
「大丈夫だって…」
ついに洋式トイレへと入り鍵を閉めた。
トイレ内は不気味なまでに静まり返っている…。
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