短篇の書 D 「…………えぇっ!?」 驚いた顔が意外に幼くみえて可愛かった。 彼は口をパクパクして俺を見る。 「わっ悪いですよっ!!」 「構いませんよ。どうせ、独り身ですから。」 「しかし……」 「じゃぁ、俺も一緒に食べていいですか?」 どうしても断ってほしくなかった。 何度か、繰り返しているうちに彼も何とか妥協してくれたみたいである。 「おっ……お願いします…。」 承諾した彼に気を良くした俺は、手を差し出し改めて自己紹介をした。 「伊藤 和哉です、よろしく。」 「あっ…えっと…、田島 慶一です…。」 [前へ][次へ] |