うみねこ二次(短編)
(ベルン)浅ましき愛
幾重の欠片を見てきた、そしてその浅ましさは滑稽に値する、何故ならば。
「皆中身が同じだからよ」
背後に一人、少女が立つ。
私が呟き、少女はそれに応える。
「私を誰かと同じ人物だと結びつけたい」
「私をその誰かを苦しめた魔女と思いたい」
聞こえるのは夏の鳴き声。あなた方が知るあの蝉の種の声。
「でもね、残念だけど誰もそうとは語ってない」
「そう、誰もそれを赤では言えない」
「「何故ならば
物語は別のゲームだから」」
「だから彼女達を主役とする」
これは私達が始めたゲームではないから。
「しかし、違うゲームであっても私達は共にいる」
「それは愛しているからよ」
「他の誰よりも深く、ドロドロと大好きだから」
私達は互いの手を取り見つめ合う。
「貴女が誰かはどうでもいい」
「貴女が何をしてたかはどうでもいい」
「「ただ貴女とこれからは永遠に一緒よ」」
これから先何年も
何千年も
永遠に…
永遠に愛しているわ
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