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今日はバレンタインデー。

今年は週末なので並盛中学校はお休みなの。

なのでツナたちには金曜日にチョコレートを作って渡し済。

でも家族にはやっぱり当日にと思って14日の朝に昨夜仕込んでおいた種をオーブンに入れて、あとは出来上がるのを待つばかり……と思っていたら。

ルッス姐が

「あらあら。由紀ちゃんのチョコ貰えなくてお父さん残念ねー」

などと言い出し、私は思わぬことにちょっと呆然。

「え?ザンザスいないの?昨日はそんなこと云ってなかったよ?」

「そうなのよ。何でも急な予定が入ったとかで今朝早くにね」

「えぇーーー」

むぅっと膨れた私にルッス姐は苦笑する。

「きっとお父さんのことだから今日がバレンタインだなんて忘れてるのよ」

「まぁいいや。今夜帰って来たら渡せるし」

「それがねぇ……」

その言葉と共に困ったように頬に手をのせるルッス姐に嫌な予感を覚える。

「帰ってくるの、明日なのよね」

「えーーー」

明らかにトーンダウンした私の反応に、ルッス姐は大慌てで口を開いた。

「あ、じゃあ由紀ちゃんお父さんにお届けしに行く?もし行くならお父さんの着替え持っていって欲しいんだけど」

「いく!いくいく!!一度行ってみたいと思ってたの!」

「良かったわ。うちの男共は行きたがらないし、助かっちゃう」

「任せてよ、ルッス姐!!じゃ、出来上がったら行ってくるね!」

「ええ、お願いね」

ルッス姐の優しさが嬉しくて、私の顔はもうニッコニコだった。








「いってきま〜す!!」

荷物は持ったし、今から行けばお昼前に着くな〜と私は鼻唄を歌いながら家を出発したのだった。




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あきゅろす。
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