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仕事
うわーっ。中も綺麗だなぁ!
ヒューゴ邸に通された僕はすごい内装に
度肝を抜かされていた。
「トイレもきれいだったね」
『……なんで便器の中の10ガルドとらなかったんだよ?』
うん、それはいくら僕でも手つっこみたくないよ。
僕は服装を正しながら(と言っても、シャツとズボンだけど)席に戻った。
「……ところでハルク、あなた職には就いているのよね?」
姉さんが僕のみずぼらしい格好を見て、まさかという感じできいてきた。
「Σ!!」
『クビになりましたー、とか言えねぇな』
「(うるさい!)」
言えない。接客の仕事してて、同僚の女の子がセクハラされて客殴っちゃいましたー、なんて。
言うまでもなく、その女の子には告白された。
ごめんね、僕は女なんだ。と謝れば、えぇーっ!!?、と凄く驚いてた。
軽く傷つく。
「ハルク??」
「あの、えっとー……」
あ゛あ゛〜!
姉さんやめて!その微笑み!
やばいやばい、助けてキース!
『素直に言うしかないだろ』
キース、ごもっともな意見だね
。
どもる僕を見て、姉さんは呆れたように笑った。
「……やはり、クビになったのね。ふぅ、仕方がないわね」
「姉さん?」
「ハルク、あなたは今日からここで働きなさい!」
「ええっ!?」
働くって働くって、
「『メイドじゃん!!』」
二人の声は虚しく響いた。
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