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さあ冒険の始まりだ




ああ、
海風が気持ちいい。


ダリルシェイド行きの船で僕は息をついた。



やっとやっと

姉さんに会えるんだ。
今までずっと手紙のやりとりばかりだったからなぁ。
まぁ、僕がふらふら旅ばかりしてることもあるんだけど。


姉さんのお母さんみたいな顔を思い出してしまう。





左の中指にある指輪をぼんやりみつめると、真ん中のトパーズが輝いた。



「ねぇ、キース。君は姉さんに会ったことあるっけ?」

『いや、ハルクの話からしか聞いたことないぞ』
キース、つまり指輪から返事が返ってきた。

「じゃあ期待してて」

僕はにっこり微笑んだ。


ハルクに似てないならいいな、とかキースは呟いた。
どーゆう意味だよ、と僕はキースを睨んだ。


はたから見たら僕は変な人だろう。
指輪に話しかけてるんだから。


よくわかんないけど
キースはどこかの神殿から、かっさら……頂戴した。
神殿の警備がすごかったことから
すごいものだと感じた。


僕の予想は的中。
言葉は話すわ晶術は使えるようになるわ、キースは僕の大切な相棒になった。





「楽しみだなぁ」




僕は少し口角をあげて呟いた


さぁ、もうすぐダリルシェイドだ。

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