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02

洗顔を終え、居間に戻るとミケと姉ちゃんが先に朝食を食べていた。

テレビの時間はまだ6時になったばかりだ。



「俺さ、昨日どうしたの?」

ずっと気になっていたことを聞いた。



朝食の鮭をつまみながら(今日の朝食は和食みたいだ)ミケが言った。

「鬼塚先輩から聞いたけど遊んでる最中にアキが寝ちゃったんだってよ」

「家まで担いできてくれたのよ、ちゃんとお礼言っときなさいよ」

続けて姉ちゃんが言った。外国にいるママンよりお母さんみたいだ…


「ミケはどうして知ってんの?」

ご飯を茶碗に入れてミケの隣に座る。

「ん?俺が帰ってきた頃にさ、ばったりとな」


ふうん、と興味さなそうに言ったが、昨日の事で頭がいっぱいだったりする。




先輩、天馬先輩――…




ぎゅ、と目を強く瞑って震える手でご飯を口に掻き入れた。








「どもっす!」

「お、おはよーございます」

「おっはよーんっ」

「・・・」


玄関を開けるといたのはなぜか二人で、天馬先輩と英二先輩だった。
天馬先輩はめちゃくちゃ不機嫌そうだし、英二先輩はそんなの関係ありませーんっみたくミケと談笑していた。




「…あ、あの、てててて天馬先輩、おひゃよひょうごまいまふ」

「…ふ、はよ」


天馬先輩と口に出して言うのが、しかも相手の前で言うのが恥ずかしく感じた。

てかなんか久々に噛んじゃったし…


先輩は先ほどの不機嫌が嘘だったかのように清々しく笑っていた。

つられて俺も笑い返せば頭を撫でられた。
天馬先輩の、大きくて骨ばった冷たい手が何気に俺は好きだったりする。



「そろそろ行くか…今日は徒歩だからな」

「はいっ」


手を遠慮がちに差し出され、それに自分のを重ねる。

幸せ、かもしれない。
そう思ってクスリと小さく笑った。





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あきゅろす。
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