[携帯モード] [URL送信]

text
ね。もっかい。(めっちゃ短い。)貞
『ね。しよう。』
『…。』
きっとほんとに頭が子供なんだ。
頭が子供だから、純粋に楽しいこととか、きもちいいことを、リピートしたがる。
分かってないから、こいつ、めちゃめちゃ怖い。

『ゃめ、もう、…つかれたよ…、ふ、ぅ』
『まだしようよ。もっかい。』
こういう所、怖い。何も考えてない、ような、気持ち良いことだけしか、考えてない、っていうか。周りがなにも見えなくなってる。
『ね。ねぇって。』
バカみたいに始めからピストンを速めて変な音がたってる。
『ひ、…ぐ、ぅ、』
足の指に力を込める。こいつが飽きるまで、ずっとこのままだ。嫌だ。そのうち本当に、死んでしまう。
首筋をぢゅっ、と音を立てて吸われる。思わず思い切り、背中を叩いてしまった。
『…いた。いたいよ。』
『おまえ、が、…わるい、』
『悪くないよ。』
『う、わ、』
奥。当たってる。つかれた。すっかり萎えてしまってる。けれど腹の中にいるこいつは、熱くて、張り詰めていた。
『ねぇシンジ君。きもちいい?ね。』
『ぅ、ぅわ、ぁ、』
ぐちゃぐちゃにかき回されて、何がなんだか分からなくなる。ひっぱたくための手はわなわな震えて使い物にならない。
終われ、終わってくれ。いっそ世界が終わってくれ。
『ん、イく』
『あ、ぁ、ぁ…っ』
飽きたら、解放される。解放してほしい。…、飽きられたら、僕はどうなるんだろう。行為に、僕に飽きられたらどうなるんだろう。

『…、こわ』
『?なに、が?』
『…なんでも、な』
『そ?』
飽きて。飽きて。飽きないで。
ああ、きっと僕はどうかしてしまったんだ。こんなのおかしいって分かってるのに。けれどどうしようもないのだ。この、少し大きな子供の純粋な欲求にとっくに僕はあてられているんだ。
それは母に抱きしめ返して欲しいように、ぎゅ、と抱きしめられる。力加減を知らない、子供。
潰されそうになりながら、抱きしめ返した。離してなるものか。
『あはは。これ、きもちいいね。』
『ん、…、』

『ね。もっかいしよ。もっかい。』
あああ、止められるわけが無い。

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!