1 「うっはぁ〜。失敗失敗ぃ〜…」 砂煙の中から出てきた落下物。 それはフワフワな銀色の髪を後ろで結わえ、羽根を思わせる柔らかいマントを羽織った少女であった。 「そ…空から降ってきたよな、今。」 「確実に空からだ。」 「空じゃなかったら旅の扉を潜って来た奴だぜ。」 「一番最後の変な奴!古いネタ引っ張って来ない!!」 「ぉお〜!わかったのか〜」 口々に感想を述べるラルフ達に激しくツッコミを入れる少女。 ちなみに上からラルフ、トバリ、ダクー、少女である。 「で、何で空から降って来たんだ?」 「お兄ちゃん可愛いから特別に教えてアゲル♪んーとね、転移魔法を使って街に飛ぶ予定だったんだけど…失敗しちゃったみたい☆」 テヘ、と舌を出しながらウインクする少女にポカーン…とするラルフ。 「へ?転移魔ほ…」 「そうだった!ねぇねぇ、今アタシ人探ししてるんだけど情報提供OK?」 「いいぜぇ♪カワイコちゃんの頼みならいくらでーも提供しちゃう☆」 「やった、ありがとう変な人!探してる人っていうのはね、男の人でー、染めたやつじゃない長い銀髪でー、青い目のヒト!」 「変な人じゃなくて俺はダクー!…っていうかすんごい身に覚えのある特徴だなぁおい。」 「なんか知り合いにそんな人がいたような…」 「寧ろいるだろう。確実に」 「ホントに!?どこどこ、その人!」 「今は……」 「ソルティア?何故ここに……」 「あ!セインお兄ちゃん!」 ………は? [*前へ][次へ#] [戻る] |