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最も真実に近い神話

―始祖の書―

それはこの世の中で最も真実に近いとされている執筆者不明の神話が記された書物。


序章にこう記されていた。


そこは混沌として渦巻き、モノが在るようで無い、無いようで在る状態でした。

ある時、混沌とした渦から一筋の『光』が飛び出すと、『光』は混沌に呑まれる事なくフワリフワリと漂うのです。


ある日、『光』は気が付きました。

「ここには私以外、何も居ない。なんて暗く、冷たいのでしょう…


そうだ、『世界』を創りましょう。」

『光』は自分の体を割いて混沌とした渦から『世界』を創り出しました。

「世界は創ったのに何故かしら、まだ暗くて冷たいわ。


そうだ、『大地』を創りましょう。」

『光』は残っていた体を割いて、混沌を別け世界に自然豊かな大地を造り出しました。

「なんて綺麗な緑でしょう、あの渦にはこんなに素敵なものが有ったのね。

こんなに綺麗な世界を創ったのに、私の体がなくなってしまったわ。これでは世界が可哀想…


最後に、『生命』を産みましょう。」


『光』は自分の命を割いて、3つの命を生み出しました。
もう何もありません。


「私の愛しい子、よくお聞き


私は世界を創りました。でも、この世界を見守っていけません。

あなたたちにはこの世界を見守っていて欲しいの。私は、太陽になるわ。ずっとあなたたちと一緒にいるから、この世界をよろしくね?」


そう言い残して『光』は太陽になり、真っ暗だった世界は明るく照らされました。



――これが始まりの世界、『エデン』の誕生なのです。




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