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「あ…」
落としてしまった事に気付いたセインが拾い上げる前にメシアが耳飾りを拾った。
「これ、俺のじゃネェか…何処で拾ったンダ?」
「アジトの焼け跡でだが…お前のものだったのか」
「まぁな、拾ってくれてサンキュ。助かったわ」
ウィンクしながら礼を述べるメシアに一瞬眉を寄せながら、セインはどういたしましてと小さく呟いて再びベッドに腰掛ける。
「……もしかして此処に来たのはソレを探す為か…?」
「モチロンだぜ♪一応大切なものだし?」
「ふぅん、悪魔にも大切な物ってあるんだぁ?」
「ウッセいやい!いいだろ、別に。そういうアンタは天使じゃねぇか」
「あら、よくわかったね〜」
ズゴゴゴゴゴゴ…!!
メシアとソルティアの間で繰り広げられる視線での激しい戦いにダクー、トバリ、ラルフはここは退いた方が良いと感付いてそそくさと部屋を後にしていった。
〈てンめぇ…クソ生意気な…〉
『ふんだ!セイン君を狙っていること見え見えのアンタなんかと仲良くするもんですか!』
「狙うって…やはり私を喰うつもりなのか…?」
〈あー違う違う、喰わないって…〉
「その言葉、本当か?お前は私の《喰らう者(イーター)》なのだろう?」
〈そうなんだけどさぁ…〉
メシアが困って眉を下げているとソルティアが手を上げた。
『質問!いーたー…って何?』
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