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選抜試験

翌日

午前6時、イェソド南口付近。


セインは予想よりも多い数の入団希望者達を壁に寄り掛かりながら眺めていた。


「やぁ、君が噂のセイン?」


そんな時、突然横から茶髪の青年に話し掛けられた。

「噂…?私が何かしただろうか?」

「何か…っていうか、《魔狩り》のギルドは入団するのが厳しいで有名なんだけど…



君みたいな美人の女性が希望するなんて珍しくてねー。」


………今聞き捨てならない言葉が聞こえたのだが、気のせいか?

眉を寄せて隣に居座る青年を睨みつける。

「そう睨むなよー。あ、自己紹介がまだだっけ!俺はラルフ・ザイフリート。今は入団審査員をやってる…」

「違う。……私は男だ、女性という表現は間違っている…。」

何を勘違いしたのか自己紹介を始めるラルフにすかさずツッコミを入れた。

そんなツッコミを聞いて一瞬固まるラルフ。

「や、やだなぁ変な冗談は…」

「………。触ればわかる」

「そんなセクハラできません!!」

新手の詐欺か!!と騒ぐラルフに理解してもらうことは無理だと悟ると長くため息を吐いた。


「…っとそれよりさ、何でこのギルドに入ろうって思ったんだ?

他にも色々あるだろ?」

ひとしきり騒いだ後にそう切り出してきた。


確かにこの世界中には様々なギルドがある。


《魔狩り》を始め、《白虎の牙》、《龍の盾》、《聖光の刃》などのギルドが存在する。

その中でわざわざ入団条件が厳しい《魔狩り》を選んだのは何故か。

セインは一瞬当たり前の事を聞くなといった不敵な表情をすると

「私は世界を知りたい…つまり最も依頼が多く、情報がよく入るここのギルドが最適というわけだ。」

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あきゅろす。
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