記憶の中で

「東矢。」

「はい?」


なんだ?
「だから、俺の名前は東矢だ。」

「知ってますよ。ところで先生…何気にサボってますよね?」

あ、先生の名前は藤崎東矢(ふじさきとうや)先生。
見た目はチャラいけど、生徒思いで、生徒にめちゃ人気がある。
まぁイケメンていう理由もあるけどな。
180以上ある長身に金髪。
前髪に黒のメッシュを入れ、鼻筋の通った鼻に、切れ長の目。

でキャーキャー言われてる。


「そうじゃなくて、東矢って呼べよ。それにサボって何が悪い。」


あぁそういうことか。
教師あるまじき発言が聞こえたけど、気にしないでおこう。

てかナチュラルに会話してるけど

「俺、先生とそんな話たことないですよね?」


なんでまた突然に?


「いいから、名前で呼べ。」


そういうこと他の子に言えばいいのに、喜むと思うよ。

「ん〜分かりました。東矢先生。」


あんまわかんないけど。

「敬語。」

今度はなんだ!?

「敬語で話さなくていい。普通に喋ろ。」


なんてわがままな東矢先生なんだ。


「わかり…わ、わかった。」


東矢先生のお願いに仕方なく答える。
するとガシガシと乱暴に頭を撫でられた。
見上げたら、嬉しそうに笑う東矢先生が居た。


うわぁそんな顔出来るんだ。
不覚にもときめいてしまった。

「押し、千鶴。サボりもほどほどにしろよ?じゃあな。」


そう言って屋上を後にする東矢先生。


「……まさかこの為に来た訳じゃないよな?」


あ、てか俺の名前言ってなかったな。
俺は神埼千鶴(かんざきちづる)
この東峯学園に初等部からいる。
今日から高2だ。


ちなみに期待してるとこ悪いけど、俺はいたって普通の顔だからな。
別に期待してないって?


真っ黒な黒髪に真っ黒な目。平均的な身長。

いや特徴なさ過ぎて、これ以上説明出来ない。





[*過去][未来#]

3/14ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!