C 「ムヨ、大丈夫かな?」 「きっと大丈夫ですよ、ジーニアス。ねぇ、リッド」 「ああ。アイツは殺しても死なねぇさ」 「それってあんまり褒めてないわよね……」 そんな会話のルキ達。 「テメェさっきはよくもカノンノに馴々しくしやがったな!」 「なぁ、セネル!俺のさっきの対応大丈夫だったか!?」 「だ、大丈夫じゃないか?」 「無視すんな!」 「全く……少しは心配したらどうなのかしら」 「そっちは大変そうだね、姉さん」 「ええ」 ため息をつくリフィルとそれを労うジーニアス。 「それにしてもなんでムヨがさらわれたんだ?」 「なんでだろうな」 「ムヨってなんだかんだで可愛いからね〜」 「それ、関係あるのかしら?」 割と冷静なアルク達。 それに比べてレッド達はいつまでも騒いでいる。 「もう!レッド!チェスターさん!セネルさん!」 ルキが三人に近寄る。 「ふざけんなレッド!」 「わぁ!」 チェスターが矢を放ってレッドがそれを避けた。 「えっ!?」 「ルキ!」 リッドがその矢を弾く。 「怪我はないか?」 「はい!ありがとうございます、リッド」 3本の矢はバラバラに飛んだ。 「きゃあ!」 「アーチェ!」 「あたし!?」 「ルーティ!」 アーチェのほうに来た矢をアルクが、ルーティのほうに来た矢をスタンが弾いた。 「あ、ありがと。アル」 「ありがと、スタン」 「いやぁ!全然!」 「怪我がないならよかったが……もう一本は?」 「きゃっ」 「ティア!」 少し遠くにいたティアのほうにアルクが走って行って手を引いた。 「危なかったな」 「え、ええ。ありがとう」 「チェスター!!」 「危ないじゃない!!」 「わ、悪かった!」 アーチェとルーティに責められるチェスター。 「レッド。その手に握られている剣はなんですか?」 「げっ!ルキ!」 「チェスターが先にやらなければお前が剣を振り回してたんだろ?」 「あ、アルク!」 「レッド!」 「全くお前は……」 「ご、ごめんなさい……」 「全くレッドったら……いつもリフィルさんとセネルさんは大変ですね」 「ああ。大変なんだ」 ため息をつくセネル。どうやら本当に疲れているようだ。 「あ!みんな!」 「モルモルモ!?」 「ムヨはこっちだよ!」 「今日見掛けないと思ってたら」 「オイラ頑張ってウィダーシンの後をつけてたんだ!」 「偉いですねモルモ!レッドも見習って下さい」 「ご、ごめんなさい」 「モルモ、頼んでもいいですか?」 「ん?」 「ロイドさん達が三人でどこかへ行ってしまわれたんです。よければ探してきてもらえませんか?」 「あの三人だね!わかったよ!」 「面倒を押し付けて悪いが……頼んだぞ、モルモ」 「うん!」 そう言ってモルモは勢いよく飛んでいった。 「この奥にムヨがいるんだな」 「行くぜ!」 そう言って一同は森の奥に進んだ。 ままだまだ続く! ちなみに普通に森の奥なつもりです…… [*前へ][次へ#] |