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Long 『HUNTER×HUNTER』
19
偶然見つけた洞穴。
なんか違和感を覚えて、見ている事にした。

炎狼を抱えて座って、毛繕いをしながら見ていた時。
飽きたなーとか、思っていたら誰か来たので、気を張る。

ゴン達、だ。
すーっとブラシを滑らせていた手を止める。

話しに聞き耳を立てていたら、レオリオが入ってから、しばらくしても出てこなかったら、ゴンとクラピカが行く事になったらしい。

入って、平気かな…
でも、あの中にレオリオのターゲットが居るらしいし…

俺はいつでも行ける体勢で、炎狼を帰らせた。

ヘビだ、と叫ぶレオリオの声が聞こえて、二人は走っていく。

まずいか?
行くか?
でも…

俺は沢山の考えがグルグルと頭を駆け巡る。
俺は、何を、考えてるんだ?
俺は自分の思考が考えられなくて、取りあえず木に頭を叩きつけてみた。

俺が、人の心配?
そんな資格…あるのか…?

「何を、言ってるんだ」

そんな場合じゃない。
そんな事、どうでも良いじゃないか!

俺は木から飛び降りると、洞窟に駆け込んだ。



最初に目に入ったのは、ヘビの塊。

俺はそれよりも手前に倒れていた、レオリオと、横に居るクラピカ。反対側の壁際に居る女を見てから、視線を戻す。

ずるっと退いていったヘビの中からゴンらしき人物がチラッと見えて、俺は駆け寄った。

それと入れ違うように、ゴンがクラピカに解毒剤?らしき瓶を投げた。

俺はゴンを抱き抱えて、クラピカの横に移動すれば、もう一本の注射器をとって解毒剤を射す。

なんでこんな無茶を…
なかまの、ため?

俺の登場に、みんな驚いていたけどそれどころじゃなかったからか、誰に問われるでもなかった。

きっと、問われても答えられなかっただろうから、少しホッとしていた。

催眠ガスでヘビを眠らせて、みんなをゴンが担いで行くと言っている。

「俺は平気だよ。ゴン程じゃないけど、その気になれば5分は(ギリギリだけど)平気」

そう言って、俺はゴンの申し出を断った。

ゴンと共に目配せをして、タイミングを合わせて息をため込む。

5分!

ゴンが二人を担いでからポンズに手を伸ばした時、俺がその手を止めてポンズを抱える。

ゴンは解った、と言うように頷いた。
俺、女の人には少しだけ、優しいよ(笑)

洞窟から出る頃には、息がギリギリだった。
まじで。ゴン凄くね?死ぬかと思ったー。

「ぷっはぁー…」

結構苦しかった俺は、顔が真っ赤に違いない。
息が、整わないっ;;

ゴン、すごいな。
海の中で暮らしてたんじゃないだろうか…とか、馬鹿な事を考えてしまう。

ゴンが去っていったのを見ながら、俺も二人をチラッと見てからその場を立ち去った。



これ以上、ゴン達に関わってはいけない。
そう、どこかで警戒音が聞こえる。

だけど、その半面、もっと一緒にいたいとどこかで思っている自分が居て・・・

どうしてしまったんだ、俺は。

遠くで聞こえた終了の汽笛とアナウンスに耳を傾けながら、自然とため息がこぼれた。

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