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Long 『HUNTER×HUNTER』

「たたた、助けてくれぇ!!」

ヒソカの顔は俺からは死角になっていて見えないけど、恐らくこわーい顔してんだろうな。
今にもすっぱり、そいつの首を吹っ飛ばしそうな位に。

「気を付けようねぇ…人にぶつかったら謝らなくちゃ」

ジョーカーのカードを口元に、ヒソカはいやーな笑みを浮かべた。

俺は壁にぶつけた鼻先をさすりながら、確かにとか思っていた。
油断してた分、痛かったんだからな!?

「ヒソカ?俺、もう行くな」

ヒソカにそう声を掛けると、返事も聞かずにその場を立ち去った。

だって、俺の記憶が確かなら、この辺りの一部始終はゴン達に見られてるはずだ。
ヒソカの仲間だと思われて警戒されたら、近づきづらいしな?

その後、俺はふらふらと歩き回った。
そしたらすぐに鳴り響く目覚ましみたいな音。

全員の注目が集まる。
舌を引っ張ると鳴るらしいマスコット?を持った素敵ヒゲのおじさんが現れた。
・・・口は何処ですか?

「只今を以て、受付時間を終了します」

すーっと降りてきたその人は、とんっと地面に着地すると続きを話し出した。

「ではこれより、ハンター試験を開始致します…こちらへどうぞ」

そう言ってスタスタと歩き出すおじさん。
・・・あれ?おかしいな。
やっぱり、思い出せない。あれは、誰だ。一次試験は、なんだ。

あ、やべ。みんな行っちゃった。
俺はみんなの後から歩いた。

ぼーっとしながら、取りあえずついて行く。
後ろの方にいれば、ヒソカはいないだろ、なんて思いながら。

そう思っていたら、だんだんとペースがあがる。
ふと、一次試験の試験管が自己紹介を始める。サトツさん、ね。

歩いてるのに、上下に動かなーい。
喋っているのに、口が動かなーい。
不思議なおじさん、サトツさーん。

あー暇だー。
あ、なんか話し声が聞こえる。

その話し声の方に向かって言ったら、案の定。ゴン達が居た。

「君達もルーキー?」

話しかけたら、愛想良く頷くゴン。
なんだか、飼いたいな(笑)

「うん!君も?」

「そ。さっきの話しがちょっと聞こえてさ?」

なんて、言ってみたりして。
あれ、でも、なんで俺はみんなの事知ってるんだっけ?

「どうしたの?疲れた?」

「ん?いや、あの、君が知り合いに似てたから思い出してたんだ」

まあ、一応、嘘じゃないよな。
苦笑混じりに誤魔化したら、それでもゴンは信じたのかそっかと言って話し出す。

「俺はゴン!12歳」

「俺はユウキ。歳は15だよ」

そう言ってよろしく、と言えばゴンも笑顔で返してくれる。
うん。いい。

なんて思ってたら、ゴンが順番に指差して教えてくれる。

「クラピカと、レオリオ。それと、トンパさん」

「そっか。よろしく♪クラピカ、レオリオ…トンパさん」

笑って言えば、みんな少し赤面して返してくれる。
疲れてきたのか?

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