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時計
思春期




「いいぜ、置いてやるよ。」


『・・・届くのかよ、』

「うるせーよ!」



そう言って倉間は周りを見渡し、明らか使っていないであろう何かの椅子を引っ張ってきて、それに乗った。



「貸せ。」



プリントを持っている私にそう言ってきた。



(・・・なんだかんだ言って、頼めばやってくれるんだよなー。)


って思いながら、プリントの山を渡した。




「よっと、」



椅子に乗れば、余裕で届くらしい。



『ありがとさん。』



「おぉ。」



トンッ



と椅子から飛び降り、椅子を戻し始めた。



(よし、これで部活行けるな。)



そう思いながら、倉間が終わるまでぼーっとしているつもりだった。


だが、



ガンッ



「あっ、朝夏ッ!!」


『へ? うわっ!』



突然の声にびっくりして倉間の方を見たら、腕を掴まれて勢いよく引っ張られた。



ガシャンッ



見てみると、私のいたところに画鋲が散乱していた。



「あっぶねぇ・・・、大丈夫か?」



(さっきの音は椅子をぶつけた音だったのか・・・)


・・・ってことは?



『っお前なぁ!!私を殺すつもりか!!』



全部コイツのせいじゃないか。



『私の人生14年で幕を閉じるとこだったよ!?しかも針地獄で!!』


「わ、悪かったって!でも助けたんだし無事だったからいいじゃねーかよ!」


『っ!、てか近い!』



そう言って自分の顔を隠すように手を出した。



「なっ//」



その言葉に反応してか、倉間は赤くなった。


そうしたら、私まで恥ずかしくなってきて。


くるっと反対を向き、画鋲の片付けを始めた。



『・・・ありがと。//』











思春期な私たち



(・・・あ、今日入部テストだから神童が早く来いって言ってたっけ)

((やっべぇ!!))









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