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秘めた想い(万丈目→十代・万丈目独自)
 気がついたときには、君を想っていた

 初めて会ったのは、とっても幼い頃。
 君の瞳は日の光を浴びてキラキラしていて、どんな宝石でも君の前に出したら、輝きを失ってしまいそうだ。

 そして、みっともなく泣いていた俺に、君は笑顔をくれた。
 その笑顔と匂いはとても心地よくて、柄にもなく照れてしまった。

 ずっと一緒にいたいと思っていたけど、それも叶わなくって、しばらく忙しくて、会いに行けなかったら、君は既にこの町からいなくなっていた。

……………

 それから何年の時が経ったか、君は俺の前に現れた。

 最初は、あのクロノスを破った男としか見えていなかった。
 一度デュエルをしてみて、こいつは俺と同等の力を持つのではないかと想った。
 だが、俺はそんな時でも、常にエリートらしい俺を演じてきた。

 そんな時、俺は大衆の前で負けた。それ以降は勝てなくなっていた。
 そして自暴自棄になり遭難をしていたら、突然、高波に襲われる。

 そんな時でも、頭に浮かぶのは名前も知らないあの子の優しい笑顔。
 あの子の笑顔を浮かべていると、どんな困難でも打破できる気がしていた。

 その後、忌々しく思っていた奴があの子だと知って、驚いた。
 そして、全てのピースが填るように、奴に感じていた違和感が消えていった。

 十代の笑顔を見て、心安らかに感じたのも、時折、十代が女のような気遣いをするのも、そして、あの時の悲しげな顔をした理由も…

 俺は奴に…いや、遊城十代に最初から恋心を抱いていた。
 昔の、あの河川敷の頃から、ずっと…

秘めた想い
(ずっと気がつかなかった、幼い頃の秘めた想い)
(その想いはプライドに邪魔されて、なかなか口に出せず)

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