二人の英雄の物語
クエスト
パンッと渇いた銃声が1つ響いた。
私の右手の銃身からは硝煙が上がり、今まさに崩れ落ちる異形のモノ───『はぐれ』と呼ばれる、精霊とも動物とも違うこの世の理から外れたはぐれものが、大量に転がっている。
『はぐれ』には基本的に獰猛な物が多く、度々被害が報告されている。
その為に人がたてた対策は討伐する事。
その様な情報は通称『ギルド』と呼ばれるところに集め、その難易度によって報酬額が増減するが、実力のある人間は此を生業としている。
このシステムによって人々は平穏を保っていられる……らしい。
「今のでこの辺のはぐれは打ち止めかな?」
私たちもはぐれ退治を仕事にしている。
「そうですね、はやくこの仕事を終わらせたいものです」
ただ、退治が全てと言うわけではなく、たまに調査や物品収集などの仕事もこの『ギルド』では扱っている。
「しかし、まさか貴女からデートの誘いがくるとは思いませんでしたよ。リューンさんもついに僕の魅力に……」
「寝言は永眠してから言いなさい!他に知り合いが居ないから仕方なくよ、し・か・た・な・く!誰が
嬉しくてネイガルなんかを誘うもんですか……!」
こうなったのはしばらく前に面倒な事が起きたからなの……
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