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愛してHEAVEN
7

全部お前のせいかー!


なんて、いない相手に悪態をついてみた所で現状が改善するはずもなく。それ所か変態教師との距離が縮まっているように思うのは俺の妄想か果ては幻想か。

「ヤッたことあるなら別に構わねェだろ。お前可愛いし、望むなら優しくしてやるぜ?」

首筋にねっとりと舌を這わされると舌のザラつきも唾液の濡れた感触も気持ちが悪いだけで。


誉にされる時はいつもこんな風に感じないのに。どうして誉じゃないってだけでここまで違うのか――――。

「嫌だっ……!くそ……ッ」

首に微かな痛みを覚えた時、それがキスマークを残すために皮膚が吸われている事を悟ると屈辱に顔が歪む。


同じ男に、自分がこんなことをされる対象になっているのが腹立たしい。


キスは顎先から始まり次第に上へ上がっていく。頬や鼻、瞼、額にまで及び、意図的に唇を除いて幾度となく繰り返される行為。


質の悪い台詞とは裏腹に俺が落ち着くのを時間を掛けて待っているような気さえする。それに伴い徐々に相手に慣れ始めたか、少しずつ身体の拒絶が薄れていく。


しかし心は許した訳じゃない。


唇が重なり合う直前。

「……ッ!!」

俺は変態教師の股間を目掛けて思い切り膝で蹴り上げた。


するとすぐに押さえ付けられていた両腕から手が離れ、相手が蹲ると俺は自由になれた。すかさず真横から擦り抜けて痛みでしゃがみ込んでいる相手の背後に立つ。

「俺にキスしよーなんざ百年早いんだよ変態教師!」

勝ち誇ったように吐き捨てると、俺は相手が復活しない内に言い逃げるようにして屋上を出た。

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