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愛してHEAVEN
6

「相手の人達今日来んだろ。こんな所で油売ってていーのかよ」

親父の拘束から解放された途端に俺は左手を腰に添え、呆れたような声を出した。それを聞いて、親父は我に返ったように目を開く。

「そうなんだよ!十時には来る約束なんだ!」

……っつって、聞いてねーぞ!

「十時って……」

言いかけて、開けっ放しのドアから部屋を覗いた時、壁の時計に目を遣ると時刻は九時三十分を指していた。

「っざっけんな!後三十分しかねーじゃんか!」

「あっ!かい……」

何か言いかけた親父を完全に無視し、バタンッと盛大な音をさせてドアを閉めた。


寝起きで髪もセットしてない服もパジャマを着てるなんて初対面じゃなくても誰にも会いたくない。


部屋のクローゼットの中から適当にカジュアルな服を見繕って着替えると、その足で早急に階段を駆け降りた。

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