幼馴染み 7 テスト中は一日がバカみたいに長い。 テストなんて人を試すようなものはさっさと終わってしまえば楽なのに――――なんて、何度考えただろうか。 でも、幾ら考えたってテストがなくなるはずもなく。 分かってるけど、どーしてこんなに嫌なものをしなきゃならないんだろう……。 「俺はドMじゃないって……」 「いや、廉はどう考えてもドM」 「え?!」 喋ってないと思ってたのは大きな勘違いで、どうやらモロに口に出していたらしい。 しかもドMを肯定されてしまった……。 長年連れ立って俺を知り尽くしている蒼に言われるとショックって言うか……うん、半端なくショックだ。 「蒼のドS」 「否定はしない。でも、ドSで言うなら彼方が一番かな」 ――――確かに。 ここにいない彼方には申し訳ないけど、蒼の言うことは最もだ。 そんな他愛ない話をしながら二人で並んで帰宅していたが、途中の道で進路を変えテスト中の気分転換と称してゲーセンに寄り道した俺達は世間一般で言う格ゲーに嵌まり遊んでいた。 [*BACK][NEXT#] [戻る] |