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幼馴染み
4

「廉?」

俺は蒼が……――――。

「廉!」

ベッドに寝そべっている俺の真上から、突然覗き込むようにして顔を急接近させてきた蒼。

「うわぁ!」

思いの外お互いの距離が近過ぎて余りの迫力に俺は思わず情けない声を張り上げて驚いた。

「何か考えごと?さっきから何回も呼んでるのに」

「あ……マジで?ゴメン……」

俺は気の利いた言い訳も思い付かなくて、蒼に謝った。

「別に謝らなくてもいいのに」

いつも通りの微笑みを浮かべる蒼は俺から離れ、絨毯に胡座を掻いて座った。真正面にある綺麗に整頓されたテーブルの上には先程俺がリクエストしたコーラと、蒼用のホットコーヒーが並んで置いてある。


そしてその中央には母さんが持たせてくれただろう手作りクッキーの入ったお皿もあった。


俺はクッキーとコーラというベストカップルな取り合わせにつられてベッドから下り、蒼の隣に座った。

「いただきまーす」

言うが早いかクッキーに手を延ばして一口頬張ると手作り特有の甘さを控えた味に、程よい触感が俺に言い知れない幸福感を与えてくれた。

「相変わらず由紀さんのクッキーは美味しいな」

俺が感想を言うより先に蒼が代弁してくれたので、俺は二枚目を囓りながら首を何度も縦に振って半ば大袈裟にも近い形で頷いてみせた。

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あきゅろす。
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