幼馴染み
14
「……?」
目を覚ますと、薄暗かった。
しかし周囲には見慣れた物が数多くある。跳び箱、バスケットボール等……。
それらを見ると、ここが体育倉庫であることが理解出来る。
しかも良く目を懲らしてみると、文化祭で使う小道具や通常の体育では使わないような物まで置いてある。つまり、体育倉庫と言っても、ここは第二体育倉庫だ。
第二体育倉庫は、普通の体育倉庫と違って、普段はあまり使わないただの物置みたいなものだ。
跳び箱、その他ボール等も今は使っていない古い物を置いている。だから場所も、体育館の奥の奥……誰も気付かないような所に存在していた。
そしてどうやら俺はマットの上に投げ出されているみたいだ。動こうとしたが、手足に縄が括り付けてあって自由に動けない。
「んだよ、コレ?!」
苛立ちに言葉遣いも悪くなる。
そう言えば、確か誰かに引っ張られたような……。
俺は意識を無くす直前のことを必死で思い出していた。
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