幼馴染み
9
「安藤、諦めたら?そこの夫婦、そう簡単にはバラになんないし」
彼方が助言するが、
「アンタも邪魔」
一蹴して、自分の席に座っていた俺の背後から抱き着いてきた。
安藤、そこにいたら俺の前席の奴、座れないじゃん。
「つーか、主旨変わってんじゃん?恋人じゃなく友達になりたいなら俺等いても文句言えないだろ」
彼方、良く言った!
俺は盛大に頭を振って頷いた。
「今はまだいいんだよ」
…………。
今は?
今は、って言ったか?安藤……。
てか、今はって何だ?!
俺が俺中で自問自答していたら彼方の笑い声。
「あーぁ。ハマっちゃった」
その時、何故かバッチリ蒼と視線が絡まった。
蒼は何か言いたそうで……でも、何も語ることはなくて。
俺達が見つめ合っていたら彼方は何か察したのか笑い声を止めた。
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