幼馴染み
2
「ぅえッ?!」
――――そんなこんなで放課後になり、屋上に呼び出された俺は手紙の文面通り、屋上に来た訳で。
『安藤 広海』という女の子に。
……女の子に。
何度もしつこいけど、女の子に、だ。
「俺と友達になって下さい!」
しかし、俺の目の前にいるのは紛れもない、男。
そりゃ変な声も出ちゃうよ、俺。
「あー……と。安藤 広海、サン……?」
いや、人を名前で判断するのは失礼なことだと重々承知してるが……ギャップ激しすぎないか?!
身長……何pあるんだよ?!
蒼と同じか、もしくは彼方か……。どっちにしても180オーバーだろ!デケェよ!
「あー……っと」
「突然こんなお願い無理かな?」
しかも何だコイツは。
デカイくせに寂しそうな顔して!捨てられた子犬みたいに!
……あ、デカイから大型犬か。
「や、無理じゃないけど……」
拍子抜けした俺は相手に圧倒されながらもありきたりな返答しか出来ずに。
「じゃ、友達から宜しく!」
にこにこと手を差し出して笑う安藤につられて、俺も手を延ばして握手をした。
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